こんにちは、ヒデヨシです。
ミリオネアのさらに上、
ビリオネア(billion:10億)。
1ドルを100円とすると10億ドル、1000億円の資産の持ち主たち。いわゆる大富豪の人たちは、どのようなマインドで仕事に励んでいたのでしょうか。
『10億ドルを自力で稼いだ人は何を考え、どう行動し、誰と仕事をしているのか』(ジョン・スヴィオクラ、ミッチ・コーエン 著、高橋璃子 訳、ダイヤモンド社)の著者は、厳選されたビリオネアたちへの調査を通して、彼らの仕事に共通する特性を見出しました。
ビリオネアの例として、ファーストリテイリング社(ユニクロ)の柳井正社長、スターバックスCEOのハワード・シュルツ氏、レッドブル社共同創業者ディートリッヒ・マテシッツ氏なども選出されています。
一体彼らは何を考え、どのような決断をし、行動してきたのか。
そして、その考えと行動は私たちの会社や仕事にどう応用できるのか。
今回は、日本の保守的な会社を変えるための4つの視点を本書より学びましたので紹介します。
ビリオネアの5つの基本マインド
ビリオネアは以下の5つの基本マインドを持っています。
- アイデア:共感力と想像力で未来を描く
- 時間 :最速で動き、ゆっくりと待つ
- 行動 :創造的にルーティンワークをこなす
- リスク :現在の金銭的損失よりも、将来の機会損失を恐れる
- 仕事相手:自分とは正反対の人を仲間にする
まずはこの基本を一つひとつ見ていきましょう。
アイデア:共感力と想像力で未来を描く
“ ビリオネアは2種類の能力を同時に使ってアイデアを出している。ひとつは、顧客が求めているもの、これから求めるであろうものを感じ取る共感力。そしてもうひとつは、共感をベースにまだ見ぬ商品を作り上げる想像力。共感力と想像力が出合ったときに、爆発的なアイデアが生まれるのだ。
(P.30)
まさにたとえ話と一緒です。
「共感」「イメージ化」はたとえ話の2大要素であり、相手の立場にたつことが求められます。あとはそれをどのように伝えるか、アイデアを練ります。
アイデアを創出する時にはブレインストーミングやリラックスしての瞑想が効果的です。
また、意外にもビリオネアの多くはレッドオーシャン(競争の激しい市場)で勝利をつかんでいるようです。
競合が多くても、アイデアを少し変えるだけで、人々のニーズを満たすことができます。たとえば、スターバックスはどこにでもある喫茶店を快適な空間とおもてなしの心によって作り替えることで新しい付加価値を生み出しました。
時間:最速で動き、ゆっくりと待つ
“ 異なる時間軸を同時にあやつるのは、多くのビリオネアに共通する特徴である。ビリオネアはすばやく行動するが、手当たりしだいに行動するわけではない。「これだ」というアイデアが出るまでは動かないし、時期尚早だと思えばじっと機会をうかがう。いかにアイデアがよくても、タイミングがまちがっていたら意味がないからだ。早すぎれば誰も買ってくれないし、遅すぎれば誰かに先を越されてしまう。(中略)タイミングが予測不可能であることを知っているから、「短気」と「気長」を上手に使いわけるのだ。
(P.60)
リリースするタイミングは重要です。素晴らしい製品でも人々が、時代がまだ必要としていなければ売れません。
調査によると、将来を予測する能力は一般人と同程度だったのだそうです。
しかしながら、ゆで卵のゆで時間ように、人々と時代に合った適切なタイミングをビリオネアは逃しません。時には全力疾走をし、時にはじっくり待つということを切り替えて柔軟に行動します。
行動:創造的にルーティンワークをこなす
“ ビリオネアはビジネスを最適な形に設計することに長けている。製品にかぎらず、戦略、販売、契約、流通、顧客体験など、ビジネスのあらゆる側面がデザインの対象となる。(中略)ビジネスモデルも、価格も、機能も、売り方も放っておくと過去のモデルをそのまま引き継いでしまう。先例に慣れてしまって、それを再設計する必要性を忘れてしまうのだ。
(P.87)
これは私たちが普段してしまいがちな過ちです。過去の成功体験にすがって、それが時代遅れでも、このやり方が正しいと思い込んで改善行動を起こさない。
過去の成功は過去のものです。そのときはうまくいったことでも変化が早い現代では通用しないことも出てきます。
私たちもビリオネアに習い、常に今のやり方を疑ってかかり、改善できることはないかを探し求め続けなければなりません。
リスク:現在の金銭的損失よりも、将来の機会損失を恐れる
“ 人は何かを得たいという気持ちよりも、今あるものを失う恐怖の方を強く感じるということだ。大抵の人は失敗するリスクを過大評価し、新たなチャンスをふいにするリスクのことはあまり考えない。だがビリオネアは逆だ。失敗するリスクよりも、チャンスを逃すリスクの方を恐れる。
(P.117)
私たちは失敗することを恐れるあまり行動できないことが多々あります。自分の身を守ることを優先させて行動せず安定した状態を保とうとしてしまうのです。会議でさえ発言しない、というかできないのです。
ビリオネアは行動しないことをリスクと考えています。行動しなければ何も得られません。行動することで何らかの「結果」を得ることができ、自身の成長につなげることができます。
ですから失敗を恐れずに(もちろんリスクを最小限におさえながら)行動することを優先しているのです。
仕事相手:自分とは正反対の人を仲間にする
“ ビリオネアのもっとも重要な能力とは、自分と正反対の人物を受け入れ、協力関係を築き上げる力なのだ。補完的な能力を持つ人と組むことで、ビリオネアの能力は何倍にも増幅する。ビジネスに必要な要件をバランスよく満たしつつ、得意分野に専念することができるからだ。
(P.143)
自分と正反対の人を受け入れるというのはとても難しいことです。大げさに言うとロックミュージシャンとクラシックミュージシャンが一緒に活動するようなものです。
一見合わなそうですが、たとえばハイテンションなロックはロックミュージシャンがメイン、ローテンションなバラードはクラシックミュージシャンがメインなど、各々の得意不得意を補う形であればその形は成功と言えます。
ビリオネアはお互いの苦手分野を補完してくれる人と組むことに長けています。お互いの役割をはっきりさせて補い合うことで円滑な組織運営が可能になります。
保守的な日本企業を変えるための4つの方法
著者は日本の保守的な企業がイノベーションを起こすためのアドバイスも示してくれています。ポイントは以下の4つ。
1.社員に適切な役割を与える
保守的な組織にいたビリオネアは、画一的な仕事のやり方に納得せず会社を辞めていったケースが非常に多いようです。間違った役割を与えてしまったためにやりがいを見出せず、才能を埋没させてしまうのです。
決められた仕事よりも独創的なアイデアを出すことが得意な人には新しいやり方を考える裁量を与えるべきでしょう。
2.素質のありそうな人間にクリエイティブな仕事をさせてみる
部下の能力が発揮できるかはマネジメントにかかっています。まずは社内的にマネジメント体制を精査し、社員一人ひとりの適正を活かせているか振り返ります。
その上でビリオネアマインドを持っている人にはそれにふさわしいクリエイティブな仕事を割り振るなど、個人ベースでの分析とマネジメントが求められます。
3.採用面接で志望者に「協調性」「従順さ」を求めない
「社風」ということばで言い表せますが、社内に同じタイプの人、特に保守的なタイプの人しかいないとイノベーションは起こせません。その場合、社外から引き入れることも一つの手です。
気をつけなくては行けないのは社風に合った人を雇ってしまっても意味がないということです。「協調性」や「従順さ」をもとめず、社内を少しかき乱すかもしれませんが、新しい風を吹かせてくれる人間を求める必要があります。
4.新しいことに挑戦するビリオネアマインドを取り入れる
ビリオネアマインドを「社風」に組み込むことも必要です。新しいことに挑戦する時には失敗がつきものですが、それを享受する文化がなくてはチャレンジャーの心が折れてしまいます。
大きなチャンスを逃さないためには、失敗に寛容になり、失敗しても次のチャンスを与えることが必要です。
*
いかがでしたか。億万長者のビリオネアたちのマインドを取り入れれば、失敗も増えますが、きっと今よりも成長し、大きな成功をつかめるでしょう。
とくに日本の大企業は保守的で動きが遅い傾向にあります。ビリオネアマインドを取り入れて、組織や人事の柔軟性、チャレンジ、古いルーティーンワークの改善などを積極的に行い、会社としてビジネスチャンスをモノにしましょう。
以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。
ヒデヨシ
【たとえ話が上手くなるサイト】
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