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2016年8月5日金曜日

【たとえ話.com】サイト新設しました!

こんにちは、たとえ話ブロガーのヒデヨシ(@hideyoshiy)です。

2016年に入り、本記事にて、

「たとえ話が上手くなるブログ」、年間100記事到達しました!

年間100記事なんて到底無理なんじゃないかと思っていましたが、いざやってみると、年の半ばで達成することができました。やはり何事も継続ですね!


さて、その区切りに重要なお知らせがあります。


この度、ユーザビリティの向上、良質なコンテンツの拡充を目的として、新しいたとえ話のブログサイトを立ち上げました。

その名は、


たとえ話.com


もう、そのまんまです!

ビジュアルは以下のような感じ。


PCサイト


モバイルサイト



「たとえ話が上手くなるブログ」は、今までデザイン性やユーザビリティに制限があり(というか、私の技術力不足なのですが)、読者でストレスを感じる方もいらっしゃいました。

そこで、サイトをbloggerからワードプレスに移行し、カスタマイズを駆使してデザイン、ユーザビリティに焦点を絞ったサイトを作成しました。

今後の記事更新は「たとえ話.com」にて行っていきますので、是非ご訪問ください。

記事更新のお知らせはSNS等で配信していきます。

よろしければtwitterでフォローしていただければスムーズです


twitterアカウント


今後はブログを更新しつつ、将来は誰でも使えるたとえ話のデータベースをつくりたいと考えています。

そのデータベースは表現やコミュニケーションに困っている人、たとえば、先生、文学者、論文を書く学生、プレゼンを控えた社会人などに活用してもらうことを目的としています。

現在、当面のゴールとしてデータベースの勉強中です。


人気の記事はいくつか移しましたが、「たとえ話が上手くなるブログ」はこのままの状態で残しますので、たとえ話のノウハウが必要な際にまた訪問いただければと思います。


今まで、たとえ話が上手くなるブログをご愛読いただきありがとうございました。

そして、これからは「たとえ話.com」をよろしくお願いいたします。


以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

ヒデヨシ

2016年7月31日日曜日

思考の整理学の意味がわかる20のたとえ話




こんにちは、たとえ話ブロガーのヒデヨシ(@hideyoshiy)です。

『思考の整理学』(外山滋比古 著、筑摩書房)は1986年に第一刷が発行され、刊行30年経った2016現在、200万部を超える大ベストセラー本で時代を超えたバイブルとして今も多くの人から愛されている一冊です。



本書には数えきれないほどのたとえ話が使われています。

それぞれが学び深いものばかりであるため、たとえ話が上手くなるブログとして「思考の整理学のたとえ話」をシリーズ化することにしました。

今回は本書から厳選した20のたとえ話を紹介します。



『思考の整理学』の意味がわかる20のたとえ話

(各記事の題目をクリックするとそれぞれの記事を見ることができます。)


01:学生はグライダー


“ 学校の生徒は、先生と教科書に引っ張られて勉強する。自学自習ということばこそあるけれども、独力で知識を得るのではない。いわばグライダーのようなものだ。自力では飛び上がることはできない。
(P.11)

受動的な勉強法では子どもが本来もつ才能を存分に発揮できません。能動的で没頭できるものを与え、強制しない環境をつくることが現代に求められています。




02:人は花を見て枝葉を見ない



“ われわれは、花を見て、枝葉を見ない。かりに枝葉は見ても、幹には目を向けない。まして根のことは考えようともしない。とかく花という結果のみに目をうばわれて、根幹に思い及ばない。
(P.14)

情報が氾濫する現代では1次情報までさかのぼってその信憑性を確かめる必要があります。結果だけではなく、プロセスにも目を向ける大切さが語られています。




03:焦らしプレイのような道場教育



“ 入門しても、すぐ教えるようなことはしない。むしろ、教えるのを拒む。剣の修業をしようと思っている若ものに、毎日、薪を割ったり、水をくませたり、ときには子守りまでさせる。なぜ教えてくれないのか、当然、不満をいだく。
(P.17)

教えてほしくても教えてもらえない。焦らしに焦らされることで、能動的に師匠の技術を盗もうと必死になる。古来からある能動的な学習法を学ぶことができます。




04:面白い書評や論文はビールのように醗酵させる



“ ビールを作るのに、麦がいくらたくさんあっても、それだけではビールはできないと同じことである。これに、ちょっとしたアイディア、ヒントがほしい。(中略)読書、テレビ、新聞など、どこにどういう面白いアイディアがひそんででいるかもしれない。このヒント、アイディアがビール作りなら醗酵素に当る。
(P.31)

アイデアだけではモノは完成しません。アイデアは寝かせる必要があります。そして醗酵素となるヒントと結びついたとき、ビールのような、革新的なひらめきが得られます。



05:見つめるナベは煮えない


“ 早く煮えないか、早く煮えないか、とたえずナベのふたをとっていては、いつまでたっても煮えない。あまり注意しすぎては、かえって、結果がよろしくない。しばらくは放っておく時間が必要だということを教えたものである。
(P.38-39)

いくらナベを見ていても煮詰まるのが早まることがないように、思考もときには焦らずじっくり寝かせることが大切です。


06:思考のカクテルで交渉上手になろう


“ A、B、C、Dをまぜ合わせれば、カクテルのようになるであろうが、こういうバーテンダーに本当のカクテルができるわけがない。ちゃんぽん酒である。カクテルもどきでしかない。

(P.45)

自分の意見が正しいとは限りません。相手の意見も取り入れた上で思考を展開していけば、お互いが納得できる答えが得られます。そのための交渉術を学びます。



07:面白い会話が簡単に作れる5W1Hのカルタ編集


“ 「詩とは、もっともよき語をもっともよき順序に置いたものである」
(P.52)

アイデアを並べて、カルタ取りのように順番を「編集」していくと思考が整理されます。会話も同じで5W1Hの並び替えで会話を面白くつくることができます。



08:「ことば」は映画のようなもの


“ ことばのひとつひとつの単語は、映画のフィルムのひとコマひとコマに相当する。語と語の間にある切れ目、空白は、その前の後の生ずる残曳によって塗りつぶされて、意識されないものになる。フィルムを映写すると、映像が切れ切れにならないで続いて見えるのと同じ理屈である。

(※残曳(ざんえい):残像のこと)
(P.62-63)

ことばの一つ一つはまるで映画のフィルムのように、一定の流れがあるからこそつながっているように聞こえます。これはことばに「慣性」がはたらいているためです。言葉にも慣性の法則が当てはまることを学びました。



09:話が脱線する授業が面白いワケ


“ 脱線には義務感がともなわない。本来は周辺的なところの話である。それが印象的でいつまでも忘れられないというのは、教育におけるセレンディピティである。(中略)われわれはそういう気軽な話のうちに多くのことを自らも学び、周りのものにも刺戟(しげき)を与える。
(P.70-71)

脱線する話は比較的リラックスして聞くことができます。その結果セレンディピティ(思わぬラッキー)によってまた面白いアイデアが生まれます。だから脱線する授業は面白いんですね。



10:抽象のはしごの登り降り


人知の発達は、情報のメタ化と並行してきた。抽象のはしごを登ることを恐れては社会の発達はありえない。
(P.77)

抽象のはしごの登り降りとは、状況に応じて話の抽象度を変化させることです。対人コミュニケーションなら1次情報ベースで具体的に話すといった形です。




“ 植物でも苗床においただけでは、よく発育しないものがある。稲などその適例で、苗を田植えで移植する。それによって急に成長する。
(P.104)

稲の苗は田んぼに移すことですくすく成長します。同じように人が変わるには環境(コンテクスト)を変えることが不可欠です。



12:思考の倉庫から工場へ。時代は創造性を求めている


“ コンピューターの出現、普及にともなって、人間の頭を倉庫として使うことに、疑問がわいてきた。(中略)そこでようやく創造的人間ということが問題になってきた。コンピューターのできないことをしなくては、というのである。
(P.111)

人工知能やロボットの普及で人間の雇用機会はどんどん減ります。そんな中、コンピュータにはできない、何かを創り上げることができる人間が必要とされています。




13:忘却のウンコと嫌なことをすぐに忘れる6つの方法



“ 食べるものを食べる。消化して吸収すべきものを吸収したら、そののこりは体外へ排泄する。食べるだけで、排泄しなければ糞づまりである。これまでの倉庫式教育は、うっかりしていると、この糞づまりをつくりかねなかった。どんどん摂取したら、どんどん排泄しないといけない。忘却はこの不可欠な排泄に当る。目のかたきにするのは大きな誤りである。
(P.114)

人は忘れることで生きていくことができます。そんな「忘却」を排泄で表現した上手いたとえ話と、嫌なことをすぐに忘れる6つの方法を紹介しています。



14:時代が追いついた!は「生木」でたとえよう


“ 大工は生木で家を建てない。新しい木はいいようであるが、建築材料にはならない。乾燥してくると、ゆがむからである。変形する前の生木は、木材としては、いわば、仮の姿である。時間をかけて変わるべきところは変わらせてからでないと、家を建てることはできない。

(P.123-124)

生木は乾燥させなくては木材として使えません。思考も同じように新しすぎるアイデアは時代が必要としていない場合があります。そんなときはアイデアをいったん眠らせることが必要です。



15:スランプを克服するには知的マラソンを折り返す


知的マラソンレースにおいても、折り返し点をまわらないで突っ走るランナーが少なくない。折り返し点以後では、ただ、知識を増やすだけではいけない。不要なものはどんどんすてる。
(P.130)

知識は増やしすぎるとあふれてしまい、それ以上頭に入らなくなってしまいます。そうならないために「すてる」ことを意識して日々ミニマイズすることが思考の整理につながります。



16:行動のジャイロ効果で億劫な仕事が楽になる


“ 全速力で走っている自転車は、すこしくらいの障害をものともしないで直進できる。ところがノロノロの自転車だと、石ころひとつで横転しかねない。速度が大きいほどジャイロスコープの指向性はしっかりする。
(P.137)

自転車は動き出してしまえば転ぶことがないですね。自転車のように、人の行動も動き出して流れに乗ってしまえば億劫な作業も案外楽にできてしまいます。



17:ことばの純化(名詞化)と倒置法でたとえよう


“ 表現をぎりぎりに純化してくると、名詞に至る。まず、副詞が削られる。(中略)副詞の次には形容詞もぎりぎり必要なものでない限り、落とした方が、考えがすっきりする。
(P141-142)

無駄なことは言わない。言葉は余計なものをつけない方がわかりやすくなります。



18:人も企業も近親交配のリスクに要注意


“ 企業などが同族で占められていると、弱体化しやすい。(中略)似たものは似たものに影響を及ぼすことはできない、という。同族だけで固まっていると、どうしても活力を失いがちで、やがて没落する。
(P.167)

生物の近親交配は遺伝子が劣性になりやすいため控えられています。同じように、起業も同じような人しか周りにいなければ刺激がなくなりやがて衰退してしまいます。




19:アイデアソンに使える「三上、三多、三中」


“ のを考えるには、ほかにすることもなく、ぼんやり、あるいは、是が非でもと、力んでいてはよくない、というのが三上の考えによっても暗示される。いくらか拘束されている必要がある。ほかのことをしようにもできない。しかも、いましていることは、とくに心をわずらわすほどのこともない。心は遊んでいる。こういう状態が創造的思考にもっとも適しているのであろう。
(P.174)

アイデアを生むのに適した「場所」「行動」「状況」を表したたとえ話です。リラックスできる環境をつくり出すことが求められます。



20:人生は転がる石であれ


たえず職業を変えるのは、懸命ではない。(中略)イギリスにはこれを “ころがる石はコケ(お金)をつけない” と表現した。とにかく、じっと我慢が必要だということである。
(P.186)

変化の早い現代、特にアメリカを例に挙げると、1つの会社に留まることはナンセンスとされています。色々な環境に身を置きスキルアップして結果を残した方が自分の市場価値が上がるためです。




本書は東京大学、京都大学、早稲田大学の大学生協文庫部門のトップを占めている名著です。

刊行から30年経った今でも読まれ続けている秘訣は、やはりその深い中身にあります。昔の書籍のため表現が難しいところもありますが、じっくり読めば、現代でも通用する思考の整理学を身につけることができます。

多くのたとえ話とともに、是非本書も楽しんでみてください。




以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

ヒデヨシ


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2016年7月8日金曜日

会議で発言しない人の価値はゼロ!ひな壇芸人になろう


こんにちは、ヒデヨシです。

前回、『コンサル必須「雲雨傘のたとえ話」を簡単に身につける方法』の記事にて紹介させていただいた『コンサル一年目が学ぶこと』(大石哲之 著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)。

タイトルには「一年目」と入っていますが、社会人一年目の人だけではなく10年、15年とベテランの社会人の方も使っている普遍の基礎スキルが分かりやすくまとめられいる名著です。

本書は分かりやすいたとえ話がたくさん使われています。今回はそんなたとえ話の中から、会議を「バラエティー番組のひな壇芸人」で表現したたとえ話を紹介します。





テレビ出演者で発言しない人の価値はゼロ



著者は分かりやすく、テレビのバラエティー番組のひな壇芸人にたとえて、非生産的な会議の危機的状況を説明しています。

テレビのバラエティー番組を想像してください。ひな壇に座っているたくさんのゲストたち。(中略)この1時間ほどの中で1度も喋らない人がいたとします。(中略)喋らないのになんで出演する必要があるのか? 喋らない人にどうしてギャラを払うのか? テレビに顔が映っていることが大事なのか? 数合わせなのか? 座っていればいいという役なのか? いろいろな疑問がわきます。テレビ番組には、喋らないゲストは呼ばない。呼んだからには、何か喋ってもらうようにする。それがふつうだと思います。
(P.223)


まったくもってそのとおりです。



会議で発言しない人の価値はゼロ



では、ビジネスシーンの「会議」ではどうでしょうか。


“ ずらりと10人ほどが会議室に並び、特定の人だけが喋っています。ほとんどの人は無言で、ときどき頷いたりするだけで、意見を求められるまでは何も喋りません。でも、最後まで頷いているだけならば、その人の価値はゼロなのです。
(P.223-224)


まったくもってそのとおりです。


この現象はとくに日本企業に多いのではないでしょうか。

何かを決定するために開かれるのが会議です。

それがフタを開けてみると、ただの上司からの報告会。解釈するのに苦労する文字ばかりの「読ませる」スライド。時間の無駄だと言う重たい空気。価値を見出せない人は内職を始める始末。

本来生産的であるべき会議が、全く生産的でない場所になってしまうことはしばしば見受けられるのではないでしょうか。



会議を生産的にする方法



会議を非生産的にしているのは、主催者、参加者どちらにも原因があります。

その原因と改善策を考えてみました。



主催者側の改善点



・会議の議題、目的がはっきりしていない


そもそも誰のための会議なのか、何を決めるための会議なのかが不明確。「定例会」として定期的に行っているからという理由で会議を設定するのはナンセンスです。しっかりと目的を参加者に告げて、可能なら参加者の選別もするべきです。


・パワーポイントがわかりづらい


細かい文字の羅列や表やグラフを見せられることが見受けられます。解釈を読み手の判断に任せるというのは、個人ごとに解釈が異なってしまうためお薦めできません。誰のための資料なのか、何を表しているのか、何を伝えたいのか、見やすくわかりやすい資料作りを心がけます。(使わないという手も一つですね)


・空気が重い(人が多すぎる)


会議に意味を見出せない人が集まると、空気が重くなり、積極的な発言も無くなり、非生産的になります。参加者を選別する、はじめに会議の意義を説明する、声のトーンを上げる、適宜指名して発言を促すなど工夫するとよいでしょう。



参加者側の改善点



・会議の目的を把握できていない


会議の目的を理解していれば、討論に参加することができ生産的な意見交換ができます。主催者が目的を示さなければ、何を決定する会議なのか質問しましょう。


・会議中に発言ができない


これはテレビで発言しないひな壇芸人と同じで価値のない存在になってしまいます。くだらないと思われる意見であっても発言しないよりはマシです。少しでも不明点、疑問点があれば積極的に質問したほうが、参加者全員のためになります。


・会議中もコストは発生している意識をする


これは主催者側にも言えることです。長過ぎる会議、内容の薄い会議は時間の無駄です。発生しているコストに見合っていないと感じたら、討論に積極的に参加して進行を促したり、会議の時間短縮を申し出たりすることも必要です。



改めて会議のあり方を考える



“ 会議とはセレモニーではなく、実際に物事を前に進めるために行われるチームワーク上の作業です。
(P.225)


著者の言うとおり、会議はセレモニーではなく、必要な行程の一つです。一体感のない、意味のない会議ほど非生産的なものはありません。

本書では出席者が発言しないことをとがめていますが、私は主催者にも問題はあると強く感じます。

トークバラエティー番組のようにトークテーマを定め、司会がひな壇芸人をいじるなどの工夫をこらして、主催者、参加者双方にとって意味のある会議を開くことが求められています。

組織として会議のあり方を今一度学んで、全員が生産的な時間を共有できるように話し合い、双方の納得できる会議のあり方を求めてみてはどうでしょうか。



まとめ



・会議で発言しない人の価値はゼロ

・主催者側、参加者側双方が改善して会議を生産的にしよう

・バラエティ番組の司会とひな壇芸人のように積極的になろう



以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

ヒデヨシ







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2016年7月7日木曜日

コンサル必須「雲雨傘のたとえ話」を簡単に身につける方法



こんにちは、ヒデヨシです。

社会人になると「報連相をする」「結論から話す」「感情ではなくロジックで説得」など、基礎的なことをたくさん学びますね。

『コンサル一年目が学ぶこと』(大石哲之 著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、タイトルには「一年目」と入っていますが、社会人一年目の人だけではなく10年、15年とベテランの社会人の方も使っている普遍の基礎スキルがまとめられています。


各界で活躍する元コンサルタントの方に取材をし、15年前の新人時代を思い出してもらうことにしました。そして、新人時代に学んだことのなかで、15年たっても記憶に残っていること、15年たっても役に立っていること、つまり、職業・業界が変わっても通用し、また、リーダーや経営者の立場になっても通用していることを挙げてもらいました。
(はじめに より)


元コンサルタントの方へのインタビューを通して得た、どんな年代、どんな業界でも通用する基本スキルが本書には凝縮されています。

今回は本書の第2章「コンサル流思考術」より、提案するときの基本である「雲雨傘のたとえ話」を紹介します。

コンサル業界ではもはや常識となっており、社会人としても知っておくべきたとえ話ですのでこの機会に学んでいきましょう。





コンサル的、雲雨傘のたとえ話



コンサルタント一年目で学んだことのなかで、とりわけわかりやすく、すっと頭に入ってきたことの一つに、雲雨傘の理論があります。

「黒っぽい雲が出てきたので、雨が降り出しそうだから、傘を持っていったほうがいい」

これは、事実と、解釈と、アクションの区別をつけることのたとえです。
(P.110)


「雲」「雨」「傘」にはそれぞれ意味があります。


「雲」=「事実」


実際に目で観測したこと、雲が出ているという誰が見てもわかる客観的な事実を表現しています。


「雨」=「解釈」


雲が黒いという事実から、雨が降るだろうという解釈を引き出していることを表現しています。


「傘」=「アクション」


雨が降りそうだという解釈から、傘を持っていくというアクションを起こすことを表現しています。


ここで大切なのは、「事実」「解釈」「アクション」の3つをきちんと区別することだと著者は言います。

これは提案における三位一体の基礎スキルであり、混同したり、一部を省略して結論づけてしまうと筋が通らなくなってしまいますので気をつけましょう。



雲雨傘の理論の注意点



・事実と意見と解釈を区別して提示する


たとえば、上司に報告しなくてはならないことがあるとき、事実だけをつたえるのか、自分の意見を伝えるのか、自分の解釈になおして伝えるのか、しっかりと区別して伝えなくては相手は混乱してしまいます。

状況をみて、必要なものを必要に応じて提示する必要があります。



・事実と解釈はセットで伝える


たとえば、血液検査の結果が返ってきたとします。検査の通知表にはヘマクトリット値、クレアチニン値、などよくわからない数字が並んでいます。

必要なのは数値という事実ではなく、この数値という事実が示すもの、体が正常なのか異常なのかという「解釈」です。

事実だけを並べられても困ります。

「だから何なのか?」という解釈もセットで導くことが必要です。



・選択肢と選んだ根拠を提示する


雨が降ってきそうだから傘を持っていくというのはわかりますが、雨にぬれないためのアクションは一つだけではありません。

傘を持っていく、レインコートを着る、タクシーを使う、リスケジュールする、出かけない、などの選択肢がある中でなぜその選択肢を選んだのか、選択肢と根拠をセットで示すことで相手を納得させることができます。



雲雨傘のスキルを簡単に身につける方法



雲雨傘の考え方はいわゆるロジカルシンキングの一つですが、社会人として必須のスキルです。どうすれば簡単に身につけることができるでしょうか。

著者はこのスキルをすみやかに身につける方法として見出しをつけることを提案しています。


では、どうしたら、このスキルをすみやかに身につけることができるのか? いちばん簡単な方法は、見出しをつけることです。

何か文章を書くときに(事実)(わたしの解釈)(推奨アクション)といった具合で見出しをつけることによって、頭の中がスッキリ構造化されます。それをそのまま仕事相手に見せてもよいでしょう。相手にとっても、事実、解釈、アクションが区別できて、とてもわかりやすいはずです。
(P.118)


3つの見出し
  • 事実
  • わたしの解釈
  • 推奨アクション

3つの見出しをつけて文章化など見える形にすることで、自分の思考を整理することができ、相手の理解を促すことにも役立ちます。

また、この見出しはチェック機能も果たすと著者は言います。この3つが揃っていない提案は説得力に欠けますので、もし誰かに提案することがあるのなら、この見出しをすべて埋めてから提案するとよいでしょう。

誰でも簡単に論理的な提案ができる方法ですので、是非仕事で活用してみてください。



まとめ



・雲雨傘は提案に必要なスキルのたとえ話

・雲雨傘の注意点を意識して相手とコミュニケーションを図ろう

・3つの見出しを活用して論理的に提案をしよう



ちなみに、本書の中で紹介されている30のスキルの中で、インタビューしたコンサルタントが口を合わせて大切だと言うスキルが「期待値を超える」だそうです。

プロとして、顧客の期待値を超え続ける、顧客の期待値をコントロールするというスキルはどの業界でも役に立ちます。知らない方は是非学んでみてください。


以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

ヒデヨシ





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2016年6月16日木曜日

ブログはお笑いと同じ!ブロガーとお笑い芸人に共通する6つの特徴


こんにちは、ヒデヨシです。

お笑いの聖地、大阪。

休日を利用して大阪旅行した時に「なんばグランド花月」で吉本新喜劇をみてきたんですが、期待通りの面白さ!腹筋崩壊!お酒を飲みながら鑑賞できるのもポイントですね!

吉本新喜劇を見ながら、「出てきたお笑い芸人さんたちは、下積み時代にストリートライブしてたんだろうなー」とか思ってました。

・・・とそのとき、ヒデヨシ、電撃走る!


ブログって、お笑い芸人のストリートライブと同じじゃないか!


吉本新喜劇を見ながら(一人で勝手に)衝撃を受けてました。

そう、ブログお笑いと同じだったんです!

一体どういうことか。

今回は、実は「ブログ」は「お笑い」のようなものというたとえ話を紹介します。



「ブログ」は「お笑い」のようなもの



ブログとお笑いのどこが共通しているのか、それは以下の6つです。
  1. タイトル(ネタ題目)
  2. キャッチ力(足止め)
  3. コンテンツ力(ネタ作り)
  4. リピーター(ファンをつくる)
  5. 発信力(オーディション)
  6. 継続力(あきらめない心)
ブロガーのブログ執筆とお笑い芸人を対比して見ていきましょう。



1.タイトル(ネタ題目)


ブログでもお笑いでもタイトルは重要です。

ブログ:
どんな内容なのかを読者に一瞬で分かりやすくかつ興味を引くように示さなければ、記事を読んでもらえません。

お笑い:
ショートコントなどネタのタイトルがわかりにくいと、シチュエーションを理解できず観客が置き去りになってしまいます。



2.キャッチ力(足止め)


ブログなら読者、お笑いなら観客を立ち止まらせる必要があります。

ブログ:
アイキャッチ画像や導入部の文章で読者の興味を引きます。ここで面白くないとすぐにページから離脱されてしまいます。

お笑い:
ストリートライブ前は大声を張ったり、本番前の前座などを通してお客さんを立ち止まらせます。なんとかして集客してメインの芸に備えます。



3.コンテンツ力(ネタ披露)


そしていよいよ本題に移ります。

ブログ:
コンテンツを読んでもらい、読者にメッセージを伝え共感してもらいます。長い文章なら細かく題目を区切って読みやすくします。

お笑い:
漫才やコントなどメインの持ちネタを披露し、観客を楽しませます。ネタも長過ぎず、短くまとめたものをいくつも披露してメリハリをつけます。



4.リピーター(ファンをつくる)


ウケが良ければファンになってくれて応援してもらえます。

ブログ:
SNSによるフォローやRSSによる購読をしてくれます。定期的にブログを更新することで、リピーターが訪問しやすくなります。

お笑い:
SNSによるフォローによって存在を拡散してもらえます。また、場所と時間を決めてライブをすることでファンが訪問しやすくなります。



5.発信力(オーディション)


自分自身を表現して、ゴールを目指すために日々チャレンジします。

ブログ:
ブログを公開することで自分の意見を世の中に発信します。良くも悪くも反応があれば、自分のコトバに意味が持てたことになり、自分の発言に自信がついてきます。

お笑い:
オーディションに応募し、メディアへの出演を目指してネタを表現します。何度も挑戦することで芸が磨かれ自信がつき、有名になるチャンスを得ることにつながります。



6.継続力(あきらめない心)


ブログ:
はじめはコンテンツも少なく、読者も少数です。根気よく良質なコンテンツを増やす。SEO対策などノウハウを学ぶ。そしてリピーターを増やすことで、将来的に多くの読者を獲得し収益や出版などの成果を出すことができます。

お笑い:
周囲からの反対もあり、オーディションも通らないことも多いでしょう。しかし、ゴールに向かってあきらめずに継続することで、ネタが磨かれファンも増え、夢の大舞台に立つことができます。実際、遅咲きのお笑い芸人さんは多くいます。



以上がブロガーとお笑い芸人の6つの共通点です。



たとえ話としては、ブログよりお笑いの方がメジャーですから、ブロガーの方は「ブログはお笑いのようなもの」と、たとえ話として説明できます。

逆に「お笑いはブログのようなもの」という説明は一般的にはイメージ化が難しいので別の説明にした方がいいでしょう。

お笑い芸人さんは持ち前の表現力で是非自己アピールしてくださいね。




コンテンツをつくり世の中に発信することは、表現の仕方が違うだけで同じアートの世界です。

意外な2つには共通点があり、ブロガーはお笑いを、お笑い芸人はブログを学ぶことによって新たな気づきを得ることができます。

たとえば、以前書いた記事

明石家さんま式、笑いを伝える7つのコツがたとえ話に使える!

にて紹介した本『新さんまさん論』(伊敷豊 著、こう書房)では、琴線を読むこと(相手の心を読む、空気を読むこと)の重要性が書かれていました。



相手がどんなことを感じて何を思っているかを察する能力は、ブログにもお笑いにも共通する大事な視点です。

このように、私はお笑いの本からブログ執筆に必要な視点を得ることができました。

意外な組み合わせから思わぬアイデアや学びを得ることもあるということです。

たとえば、書店だったら自分が普段読まない本のコーナーに入ってみることも、新鮮さがあり新しい視点を得るチャンスにつながります。

日常生活の中でも今までにない気づきを求めて、いつもと違う服を着る、違うものを食べる、違うものを見る、違う道を歩く、違う人と会うなど、新しいモノに触れて新鮮な視点を手に入れましょう。



まとめ


・「ブログ」は「お笑い」のようなもの

・共通する6つの特徴がある
  1. タイトル(ネタ題目)
  2. キャッチ力(足止め)
  3. コンテンツ力(ネタ作り)
  4. リピーター(ファンをつくる)
  5. 発信力(オーディション)
  6. 継続力(あきらめない心)

・新しいチャレンジを通して新鮮なアイデアを得よう



ここまで共通点があると、ブロガーとお笑い芸人が飲み会をしたら結構話が合って面白いかもしれませんね。

新しい発見がありそうです。


以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

ヒデヨシ


Photo by Rohit Rath/flickr


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2016年6月15日水曜日

ビリオネアに学ぶ、保守的な日本企業を変える4つの方法


こんにちは、ヒデヨシです。

ミリオネアのさらに上、ビリオネア(billion:10億)。

1ドルを100円とすると10億ドル、1000億円の資産の持ち主たち。いわゆる大富豪の人たちは、どのようなマインドで仕事に励んでいたのでしょうか。

『10億ドルを自力で稼いだ人は何を考え、どう行動し、誰と仕事をしているのか』(ジョン・スヴィオクラ、ミッチ・コーエン 著、高橋璃子 訳、ダイヤモンド社)の著者は、厳選されたビリオネアたちへの調査を通して、彼らの仕事に共通する特性を見出しました。

ビリオネアの例として、ファーストリテイリング社(ユニクロ)の柳井正社長、スターバックスCEOのハワード・シュルツ氏、レッドブル社共同創業者ディートリッヒ・マテシッツ氏なども選出されています。

一体彼らは何を考え、どのような決断をし、行動してきたのか。

そして、その考えと行動は私たちの会社や仕事にどう応用できるのか。

今回は、日本の保守的な会社を変えるための4つの視点を本書より学びましたので紹介します。





ビリオネアの5つの基本マインド



ビリオネアは以下の5つの基本マインドを持っています。
  • アイデア:共感力と想像力で未来を描く
  • 時間  :最速で動き、ゆっくりと待つ
  • 行動  :創造的にルーティンワークをこなす
  • リスク :現在の金銭的損失よりも、将来の機会損失を恐れる
  • 仕事相手:自分とは正反対の人を仲間にする
まずはこの基本を一つひとつ見ていきましょう。


アイデア:共感力と想像力で未来を描く


ビリオネアは2種類の能力を同時に使ってアイデアを出している。ひとつは、顧客が求めているもの、これから求めるであろうものを感じ取る共感力。そしてもうひとつは、共感をベースにまだ見ぬ商品を作り上げる想像力。共感力と想像力が出合ったときに、爆発的なアイデアが生まれるのだ。
(P.30)

まさにたとえ話と一緒です。「共感」「イメージ化」はたとえ話の2大要素であり、相手の立場にたつことが求められます。あとはそれをどのように伝えるか、アイデアを練ります。

アイデアを創出する時にはブレインストーミングやリラックスしての瞑想が効果的です。

また、意外にもビリオネアの多くはレッドオーシャン(競争の激しい市場)で勝利をつかんでいるようです。

競合が多くても、アイデアを少し変えるだけで、人々のニーズを満たすことができます。たとえば、スターバックスはどこにでもある喫茶店を快適な空間とおもてなしの心によって作り替えることで新しい付加価値を生み出しました。


時間:最速で動き、ゆっくりと待つ


異なる時間軸を同時にあやつるのは、多くのビリオネアに共通する特徴である。ビリオネアはすばやく行動するが、手当たりしだいに行動するわけではない。「これだ」というアイデアが出るまでは動かないし、時期尚早だと思えばじっと機会をうかがう。いかにアイデアがよくても、タイミングがまちがっていたら意味がないからだ。早すぎれば誰も買ってくれないし、遅すぎれば誰かに先を越されてしまう。(中略)タイミングが予測不可能であることを知っているから、「短気」と「気長」を上手に使いわけるのだ。
(P.60)

リリースするタイミングは重要です。素晴らしい製品でも人々が、時代がまだ必要としていなければ売れません。

調査によると、将来を予測する能力は一般人と同程度だったのだそうです。

しかしながら、ゆで卵のゆで時間ように、人々と時代に合った適切なタイミングをビリオネアは逃しません。時には全力疾走をし、時にはじっくり待つということを切り替えて柔軟に行動します。


行動:創造的にルーティンワークをこなす


ビリオネアはビジネスを最適な形に設計することに長けている。製品にかぎらず、戦略、販売、契約、流通、顧客体験など、ビジネスのあらゆる側面がデザインの対象となる。(中略)ビジネスモデルも、価格も、機能も、売り方も放っておくと過去のモデルをそのまま引き継いでしまう。先例に慣れてしまって、それを再設計する必要性を忘れてしまうのだ。
(P.87)

これは私たちが普段してしまいがちな過ちです。過去の成功体験にすがって、それが時代遅れでも、このやり方が正しいと思い込んで改善行動を起こさない。

過去の成功は過去のものです。そのときはうまくいったことでも変化が早い現代では通用しないことも出てきます。

私たちもビリオネアに習い、常に今のやり方を疑ってかかり、改善できることはないかを探し求め続けなければなりません。



リスク:現在の金銭的損失よりも、将来の機会損失を恐れる


人は何かを得たいという気持ちよりも、今あるものを失う恐怖の方を強く感じるということだ。大抵の人は失敗するリスクを過大評価し、新たなチャンスをふいにするリスクのことはあまり考えない。だがビリオネアは逆だ。失敗するリスクよりも、チャンスを逃すリスクの方を恐れる。
(P.117)

私たちは失敗することを恐れるあまり行動できないことが多々あります。自分の身を守ることを優先させて行動せず安定した状態を保とうとしてしまうのです。会議でさえ発言しない、というかできないのです。

ビリオネアは行動しないことをリスクと考えています。行動しなければ何も得られません。行動することで何らかの「結果」を得ることができ、自身の成長につなげることができます。

ですから失敗を恐れずに(もちろんリスクを最小限におさえながら)行動することを優先しているのです。



仕事相手:自分とは正反対の人を仲間にする


ビリオネアのもっとも重要な能力とは、自分と正反対の人物を受け入れ、協力関係を築き上げる力なのだ。補完的な能力を持つ人と組むことで、ビリオネアの能力は何倍にも増幅する。ビジネスに必要な要件をバランスよく満たしつつ、得意分野に専念することができるからだ。
(P.143)

自分と正反対の人を受け入れるというのはとても難しいことです。大げさに言うとロックミュージシャンとクラシックミュージシャンが一緒に活動するようなものです。

一見合わなそうですが、たとえばハイテンションなロックはロックミュージシャンがメイン、ローテンションなバラードはクラシックミュージシャンがメインなど、各々の得意不得意を補う形であればその形は成功と言えます。

ビリオネアはお互いの苦手分野を補完してくれる人と組むことに長けています。お互いの役割をはっきりさせて補い合うことで円滑な組織運営が可能になります。



保守的な日本企業を変えるための4つの方法



著者は日本の保守的な企業がイノベーションを起こすためのアドバイスも示してくれています。ポイントは以下の4つ。


1.社員に適切な役割を与える


保守的な組織にいたビリオネアは、画一的な仕事のやり方に納得せず会社を辞めていったケースが非常に多いようです。間違った役割を与えてしまったためにやりがいを見出せず、才能を埋没させてしまうのです。

決められた仕事よりも独創的なアイデアを出すことが得意な人には新しいやり方を考える裁量を与えるべきでしょう。



2.素質のありそうな人間にクリエイティブな仕事をさせてみる


部下の能力が発揮できるかはマネジメントにかかっています。まずは社内的にマネジメント体制を精査し、社員一人ひとりの適正を活かせているか振り返ります。

その上でビリオネアマインドを持っている人にはそれにふさわしいクリエイティブな仕事を割り振るなど、個人ベースでの分析とマネジメントが求められます。



3.採用面接で志望者に「協調性」「従順さ」を求めない


「社風」ということばで言い表せますが、社内に同じタイプの人、特に保守的なタイプの人しかいないとイノベーションは起こせません。その場合、社外から引き入れることも一つの手です。

気をつけなくては行けないのは社風に合った人を雇ってしまっても意味がないということです。「協調性」や「従順さ」をもとめず、社内を少しかき乱すかもしれませんが、新しい風を吹かせてくれる人間を求める必要があります。



4.新しいことに挑戦するビリオネアマインドを取り入れる


ビリオネアマインドを「社風」に組み込むことも必要です。新しいことに挑戦する時には失敗がつきものですが、それを享受する文化がなくてはチャレンジャーの心が折れてしまいます。

大きなチャンスを逃さないためには、失敗に寛容になり、失敗しても次のチャンスを与えることが必要です。




いかがでしたか。億万長者のビリオネアたちのマインドを取り入れれば、失敗も増えますが、きっと今よりも成長し、大きな成功をつかめるでしょう。

とくに日本の大企業は保守的で動きが遅い傾向にあります。ビリオネアマインドを取り入れて、組織や人事の柔軟性、チャレンジ、古いルーティーンワークの改善などを積極的に行い、会社としてビジネスチャンスをモノにしましょう。


以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

ヒデヨシ





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