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2016年7月2日土曜日

道場の焦らしプレイに習う、能動的に行動する3ステップ|思考の整理学のたとえ話


『思考の整理学』たとえ話シリーズリンク集はこちら


こんにちは、ヒデヨシです。

『思考の整理学』(外山滋比古 著、筑摩書房)は1986年に第一刷が発行され、刊行30年経った2016現在、200万部を超える大ベストセラー本で時代を超えたバイブルとして今も多くの人から愛されている一冊です。



本書には数えきれないほどのたとえ話が使われています。

それぞれが学び深いものばかりであるため、たとえ話が上手くなるブログとして「思考の整理学のたとえ話」をシリーズ化することにしました。

(『思考の整理学』たとえ話シリーズリンク集はこちら

今回は本書より、「焦らしプレイのような道場教育と修行」というたとえ話を紹介します。



道場教育は焦らしプレイだった



入門しても、すぐ教えるようなことはしない。むしろ、教えるのを拒む。剣の修業をしようと思っている若ものに、毎日、薪を割ったり、水をくませたり、ときには子守りまでさせる。なぜ教えてくれないのか、当然、不満をいだく。
(P.17)


剣の修行のために道場へ来たのに、毎日薪割りや水汲みばかりでは不満がたまります。しかし、実はこれが学習意欲を高める効果があるとのこと。


これが実は学習意欲を高める役をする。そのことをかつての教育者は心得ていた。あえて出し惜しみをする。じらせておいてから、やっと教える。といって、すぐにすべてを教え込むのではない。本当のところはなかなか教えない。いかにも陰湿のようたが、結局、それが教わる側のためになる。それを経験で知っていた。
(P.17-18)


学習者は知識の伝承を焦らされることで逆に学習意欲が向上し、自ら師匠の技を盗もうとします。

次の修行の時間が待ち遠しい、先生のテクニックを盗みたい、もっと教えてほしい。

焦らされて、教えてもらえる、と思ったらまた焦らされる・・・

道場での修行はまさしく、焦らしプレイだったのです。



道場教育は生徒を能動的にしていた



秘術は隠す。いくら愛弟子にでもかくそうとする。弟子のほうでは教えてもらうことはあきらめて、何とか師匠のもてるものを盗み取ろうとする。ここが昔の教育のねらいである。学ぼうとしているものに、惜気なく教えるのが決して懸命でないことを知っていたのである。
(P.18)


師匠の隠す技術を盗み取ろうとした門下生は、いつの間にか新しい知識や情報を手に入れる力をもつようになっていくのです。

これは、「知りたい」という能動的な学習姿勢によるものです。


師匠の教えようとしないものを奪いとろうと心掛けた門人は、いつのまにか、新しい知識、情報を習得する力をもつようになっている。(中略)伝統芸能、学問がつよい因習をもちながら、なお、個性を出しうる余地があるのは、こういう伝承の方式の中に秘密があったと考えられる。昔の人は、こうして受動的に流れやすい学習を積極的にすることに成功していた。
(P.18)


昔と比較すると、現代での学習は受動的になっています。

子どもの頃から学校や塾で教えられることに慣れてしまったため、自分で能動的に学習する姿勢が昔よりも薄まってしまっているのです。



現代で能動的に行動する3ステップ



まず、受動的か能動的かを簡単に確認します。

  • 受動的:何かが起こってから行動する
  • 能動的:行動して何かを起こす

あなたはどちらのタイプでしょうか。

もし受動的だと思うなら、以下の3ステップで自分を能動的に行動させることができます。



1.興味のあるもの、必要だと思うものを見つける



何の武道の道場に行きたいかを決めるように、まずは自分が今したいこと、いまする必要があることをリストアップします。

ダイエットがしたいのか、資格や語学の勉強がしたいのか、恋愛がしたいのか、自分のしたいことをリストアップしてどんな欲求があるのかを見える化します。

そして、優先順位を付けて並び替えてみましょう。今一番必要としていること、やりたいことが見えてきます。



2.申し込んでしまう



能動的に動くには「まず動く」です。

リストアップと優先順位付けが終わったら、優先順位が最も高いものを、早速申し込んでしまいましょう。

え、早いですか? いえいえ、たとえばスクールなど調べて比較しているとあれもこれもと条件が増えてしまい、逆に決められなくなってしまいます。

基準としてスクールだったら最もアクセスが良いところ、体験料金が安いところがおすすめです。なぜならそこまで行くハードルが低いからです。

勉強などする際も、近場の朝活会や勉強コミュニティなど探して、早速申し込んでしまいましょう。

自分一人ではなかなか勉強できないから挫折します。人のいるところで勉強した方が教えてもらえたり、良い教材を紹介してもらえたり、新しいつながりもできます。


早速申し込んでしまいましょう。


一点、気をつけていただきたいのは、自宅でできるものを選ぶのではなく、できる限り外出しなければいけないことにしましょう。(育児など仕方ない場合は例外です)

なぜなら、外出するというだけで、能動的に動いている気持ちになれるからです。



3.継続するかを判断する



自分が申し込んだところで続けるか、他の新しいところを探すか決めます。

これは直感です。

楽しい、自分の求める結果が出せそうだと感じたらそのまま続けてみる。

何か雰囲気が嫌だなと感じたらやめて別の場所を探してみればいいです。

難しく考えず、直感に従い、トライアル&エラーをすることが大切です。

そして継続する場所を決めることができたら、習慣化が見込まれる1〜3ヶ月は続けてみましょう。

一つが習慣化したらまた新しい「申し込み」をしましょう。

一つずやることが肝心です。


以上が、能動的に行動する3ステップです。



セルフ焦らしプレイで道場を再現する



大切なのは「まず動く」です。

今の3ステップを通して、能動的な状態は、強制的に受動的な状態にすることでできあがります。

いわゆる「〜せざるをえない」状態です。

そして、継続していると行動は習慣化して「〜したい」に変わります。

その状態になったら、セルフ焦らしプレイの出来上がりです。

次のレッスンの時間が待ち遠しい、先生のテクニックを盗みたい、もっと教えてほしいといった、道場と同じ学習意欲を再現することができます。

一歩を踏み出すのが苦手だという方は「能動的に行動する3ステップ」を是非活用してみてください。


まとめ



・道場教育は焦らしプレイのようなもの

・現代で能動的に行動する3ステップ

  1. 興味のあるもの、必要なものをリストアップする
  2. 早速申し込む
  3. 継続するか判断する


・能動的なセルフ焦らしプレイ状態で、道場教育を再現しよう



以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

ヒデヨシ


Photo by Edson Hong/flickr





『思考の整理学』たとえ話シリーズリンク集はこちら


【たとえ話が上手くなるサイト】
PARABLE ANTENNA


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