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2015年10月31日土曜日

脱コミュ障!「要約のたとえ話」でコミュ力と雑談力を高めよう!


こんにちは、ヒデヨシです。


あなたは人と話していて「たしかに」「なるほど」などの言葉を使っていませんか?実はこれらの言葉、相手に話を聞いていない印象を与えてしまうかもしれません。


トップの営業マン、人気店の店員さん、テレビのトーク番組で活躍するタレントなど、彼らが人気を得るのは何故か、それは「雑談力」が高いことが挙げられるでしょう。雑談力の高さはトーク力やコミュニケーション力の高さにつながります。


一般的に雑談は無駄なおしゃべりと捉えられがちですが、ビジネスや日常生活で相手と良好な関係を築くためには必須のスキルです。会社のエレベーターで重役とばったり2人きり、または好きな人と2人きり、こんな絶好のチャンスで何もしゃべらないのはもったいない。そんな時こそ相手の心に刺さる雑談をしたいものです。


とはいえ、いきなり雑談をしろというのもなかなか難しいもの。

話すことが苦手で雑談なんてできないと感じている方、ご安心ください。『超一流の雑談力(安田正 著、文響社)の著者によれば、雑談力は誰でも鍛えることができ、仕事やプライベートに応用できるとのこと。


雑談力を上げるには、スポーツ競技のように身体的な能力や特別な才能は必要ありません。誰でも同じようにトレーニングすることができる。(中略)つまり、鍛えれば鍛えるほど効果が出やすい。かつ、誰にでもマネ・応用ができるのです。

(はじめに より)


本書では良い印象を与えるあいづちの仕方、相手が興味を持つ話の掘り下げ方、相手のタイプにより雑談を使い分けるなど、特にビジネスでの営業スキルを中心に書かれていますが、プライベートにも簡単に応用できるノウハウが盛りだくさんです。




今回は、第3章『思わず心を許してしまう聞き方』より、「要約のたとえ話」を使って好感の持てる質問をしつつ相手の話を理解するテクニックを紹介します。



「要約のたとえ話」で理解力と好印象をゲット



雑談をするとき、自分が詳しくない、もしくは知らない領域の話になることもあるでしょう。そんなとき、冒頭で挙げた「たしかに」とか「なるほど」とういうあいづちや知ったかぶりをするのは一番やってはいけません。「いい加減な人」「テキトーな人」という印象を相手に与えてしまいます。


分からないときは知ったかぶりをせず質問してみましょう。ただし、ストレートに教えてくださいと聞くのは無知な印象を与えてしまいます。そんなときは要約のたとえ話で自分のイメージに変換して以下のように質問してみましょう。


「勉強不足で恐縮なのですが、今おっしゃっていたものはたとえば、○○のようなものでしょうか。


「私の業界でいう○○のようなものなんですかね?」


「今話題の○○のようなイメージでよいでしょうか?」



このように、要約のたとえ話を使うと自分の言葉で話を整理できるので、何が理解できているのか、理解できていないのかがはっきりします。その上で自分の認識を相手に伝えて互いのイメージのずれを無くせば、相手の意図をしっかり汲み取ることができます。


また、要約のたとえ話を使って質問すると「あなたの話を理解したい」という姿勢を見せることもできます自分の話を熱心に聴いてくれる人、理解や共感してくれる人に好感を持ちたくなりますから、相手の話を能動的に聴きくことは大切です。


応用ですが、相手が興味を持ちそうなものでたとえると、話に食いついてくるのでその後の会話も膨らみますよ。アンテナを広げて相手の好きなものなどもチェックしておきましょう。


要約のたとえ話はこちらの理解度を示せるとともに、「頭の回転が速い人」や「話をよく聞いてくれる人」という好印象も持ってもらえる一石二鳥のテクニックです。


誰でも実践できるテクニックなので分からないことは積極的に要約のたとえ話で質問して、雑談からチャンスをつかみましょう!




まとめ


・雑談力は誰でも鍛えることができる


・要約のたとえ話は話を整理できて自分の理解度がわかる


・要約のたとえ話で質問して相手に積極的に聴いているな姿勢を見せよう




本書は全8章で構成されています。


第1章 「超一流の雑談」の始め方

第2章 何を話題にすれば、雑談は盛り上がるのか?
第3章 思わず心を許してしまう聞き方
第4章 出会ってすぐに距離を縮める方法
第5章 さらに距離を縮める二度目の雑談
第6章 相手によって話し方や話題を変える
第7章 雑談から本題への移り方
第8章 今日から始める雑談トレーニング

本書の著者は英語、ロジカルコミュニケーション、プレゼンテーション、対人対応コーチング、交渉などのビジネスコミュニケーション領域のコーチングとコンサルティングを行っており、大手企業を中心に1700社に研修、一般社員の他に役職者1000人以上の指導実績のあるコミュニケーションのプロと呼べる方です。


どの章も具体的なたとえ話を使った雑談の使い方を説明してくれるため非常にわかりやすく、頭の中に入ってきやすい内容となっています。


相手に反論されたら「うかつでした!」で受け流す、次へのチャンスをつなげやすい「ファンになっていいですか?」など、今すぐ使えるフレーズも数多く紹介されています。即実践できる内容盛りだくさんで営業の方は必読の一冊です。


本書で雑談力を磨いて、対人スキルに磨きをかけましょう!



以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。


ヒデヨシ




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2015年10月24日土曜日

リレーで学ぶ、チームの生産性を下げるまさかの常識3つ|TED|


目次


・生産性を下げる3種の神器
・負けるリレーチームのつくり方
・勝てる仕事チームのつくり方
・組織のあり方を学べるリレーのたとえ話
・まとめ


こんにちは、ヒデヨシです。

あなたの所属している組織にはルールがありますか?そのルールにウンザリすることはありませんか?


多くのルールが存在するとストレスを感じ生産性が下がってしまいます。あなたも感じたことがあるでしょう。関連部署に仕事の依頼をするためルールに則って申請書をつくったり、報告書を提出したり、手続きの時間にイライラしたり。


なぜこんなストレスの溜まる状況になってしまったのか。それは組織が複雑になりすぎたため決まり事を作らないと管理できなくなってしまうためです。


BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)のコンサルタントであるYves Morieux(イブ・モリュー)は
「ルールが多すぎると仕事は捗らない」と組織のあり方について主張しています。


今回はYves MorieuxのTEDカンファレンスから、400mトラックを4人でつなぐ4x100mリレーのたとえ話を通して、チームのパフォーマンスを下げてしまう3つの常識と柔軟性のある組織のつくり方を学んでいきましょう。


スピーカー:Yves Morieux(イブ・モリュー)

タイトル:How too many rules at work keep you from getting things done「ルールが多すぎると仕事は捗らない」




生産性を下げる3種の神器



Yves Morieuxの言う生産性を下げてしまう3種の神器とは「数値化」「明確さ」「責任の所在」です。意外でしたか?これらは組織運営でごくあたりまえに必要とされていますが、仕事範囲や役割をはっきりさせることの一体何がいけないのでしょうか。




負けるリレーチームのつくり方



Yves Morieuxは生産性を下げる3種の神器である「数値化」「明確さ」「責任の所在」を、4x100mリレー競走にたとえてそれぞれの何がいけないのか説明しています。


・数値化

リレーなんだから足が速ければいいですよね。タイムではっきりとランナーを決めてしまいましょう。たとえバトンの渡し方が悪くても、声を出さず助走のタイミングを合わせにくくてもいいじゃないですか。足が速ければ。速いランナーの集団はタイムが速いに決まっています。

・明確さ
役割をはっきりさせることは大切です。100m走ると決められているなら、100mきっかり走ればいいだけです。バトンを渡すメンバーがたとえば助走で101mのところにいても100m地点に置けばいいじゃないですか。何が悪いのでしょう。100mもバトンを運んだんですからお役目ご免です。

・責任の所在

もしバトンを渡せなかったなら誰の責任になるのでしょう。100m走ることを全うした自分が悪いのでしょうか。いやいや、バトンを渡す相手が先に行っているのが悪いに決まっています。いっそのこと「バトンを渡す専門」のランナーをつくって、ランナーとランナーの間でそいつが確実にバトンをつなげば責任がはっきりしますね。これで一安心です。


タイムの速い人が選手になり、走る距離をはっきりさせ、誰が悪いのかがわかるチーム。実にシンプルですね。


しかしながらお察しのとおり、このチームでは勝つことはできません。なぜなら勝つためではなく「負けたときの責任逃れチーム」になってしまっているからです。


責任の所在をはっきりさせて自分は難を逃れる、私たちの働く環境に似ていませんか?



勝てる仕事チームのつくり方



勝てるチームをつくるには何が必要なのか、改めて振り返ってみましょう。


「数値化」ではタイムだけで選手を選んでいました。もちろんタイムが速いことは大前提ですが、バトンパスは勝負が決まってしまうほど重要なパートです。声をあげて激励し、バトンをスムーズに渡せる数値では測れない強みを持った選手がいれば、全員の合計タイムよりも早くゴールすることができます。


仕事でも数値のみではなく、数値で測れない個人の良い部分や得意な役割にも目を向ける必要があります。



「明確さ」では走る距離をはっきりさせていましたがこれは目的を見失っています。「1番でゴールする」ことが最終目的のはずですから、バトンを運ぶことに満足してしまうのは、仕事のプロジェクトを完成させるのではなく自分の仕事ぶりに陶酔するようなものです。


自分の担当だけではなくその前後の引き継ぎまで意識することがスムーズにゴールへ向かう方法です。



「責任の所在」では責任を押し付け合っていましたが、結局バトンパスが失敗してしまうのはチーム内での協力ができていなかったからです。バトンを渡しやすく走ろう、バトンを受け取りやすく走ろうといったお互いのことを意識したチームワークは欠かせません。


「One for all. All for one.(一人は皆のために、皆は一人のために)」を意識して責任も全員で共有し、ミスが起こりにくく、ミスしても心強いチームづくりを目指しましょう。



仕事では責任をはっきりさせるのではなく、むしろ曖昧にして関連部署同士の垣根を超えた協力体制をつくろう、そうすることでビジネスを加速させることができるとYves Morieuxは言います。


負けるためのチームを見直して、勝つためのチームになりましょう。



組織のあり方を学べるリレーのたとえ話



Yves Morieuxが組織のあり方を説明するものとしてリレーでたとえたのは、身近なスポーツであると同時に、組織の良いところと悪いところをわかりやすく表現できるからです。


リレーでは走者が多くなるほどバトンパスの回数も増えるので前が詰まってしまいます。仕事の組織も同じで、橋渡し部署や手続きが多ければそれだけルールや作業が多くなりミスが増え、スピード感も失われますね。大きな組織の特徴を上手く表したたとえ話です。

また、プレゼンではランナーの合計タイムがどの対戦チームよりも速いのに負けてしまうたとえ話として、実際の陸上世界大会の試合も紹介されています。実例を引き合いに出すことは説得力が増すので効果的ですが、そのためには自分が伝えたい条件にあった実例を見つけ出す「リサーチ力」も必要になってきます。

今回は「個人タイムの合計が最速でもチームワークで負けてしまうリレーの大会」という条件の試合を探し出す必要がありました。これだけ条件が限られると実例を探すのは結構大変です。

労力はかかりますが、理解を促せて相手の記憶に残るたとえ話にするためには不可欠なステップです。面倒だと思わずに地道にリサーチを続けましょう。



まとめ



・生産性を下げる3種の神器は「数値化」「明確さ」「責任の所在」

・曖昧さを意識して組織同士の垣根を超えたチームワークを目指そう

・リサーチによって自分の伝えたい条件にマッチする事例を見つけよう


組織運営でメンバーのミスが減らないようなら、ルールを追加するのではなく原因を特定してミスが起こらないような仕組みにするべきでしょう。仕事の進め方を見直せるいいプレゼンでした。


以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

ヒデヨシ


Photo by Steven Pisano via flickr


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2015年10月9日金曜日

『一番わかりやすいブスのほめ方』から学ぶ、ゴマすりたとえ話


こんにちは、ヒデヨシです。


トンデモない本に出会ってしまいました。衝動買いしてしまいました。なんだこのタイトル。『一番わかりやすいブスのほめ方』(トキオ・ナレッジ著、宝島社)



“ ブスにもよいところがあることを、まず、みなさんは肝に銘じてください。たとえば、ブスはグループのリーダー格だったり、美人の参謀的存在であることが多かったりします。そんな彼女たちを味方につけることができれば、仕事からプライベートまで、より充実した毎日が得られることでしょう。


ブスとはさみは使いようなのです。

(はじめに より)


冒頭からとんでもない内容です。本書は有益なブスをほめて味方につけ人生を充実させようというコンセプトのものですが、ブスと呼ばれるもの意外にも身の回りにいるとりあえず味方につけておきたい人々についてのほめ方も指南されています。


意識高い系くん、社畜くん、B型くん、腐女子、ビッチちゃん、貧乳ちゃん、アラサー処女、欧米かぶれからパーティピープルまで、周りにいる様々なタイプの人々をほめ倒していきます。


一見ふざけているように見えますがタイプごとの分析がとても鋭く、心をくすぐるフレーズが数多く紹介されています。そういう視点があるのか!と目から鱗のホメフレーズもあり、いろいろな場面で役に立ちそうです。






今回は本書より、どんなタイプの人にも共通するほめポイントの見つけ方を学びましたので紹介します。上手いたとえ話を作る上でも共通で重要になるテクニックですので積極的に活用していきましょう。



一番わかりやすいブスのほめ方


本書の構成は、それぞれのタイプごとに以下の流れでテンポよく進んでいきます。



1.生態を分析


まずは相手を知ることが大切。ブスたちはどんな特徴があるのか、彼女らがどんなことを考えて行動しているのかを分析しましょう。この分析が最も重要です。


2.心に刺さるほめフレーズ

分析した特徴から彼女らが喜ぶロジックを導き出し、心をくすぐるほめ言葉を見つけます。



3.NGなほめ方と使えるフレーズ集

ほめ方を間違えると気分を損ねたり厄介なことになるので、正しいアプローチ法を詳しく解説しています。



本書を読んでみると、相手のほめポイントを見つけるときに共通して使われているテクニックに気づきます。


それは特徴を裏返すこと、すなわち「発想の逆転」です。


特徴を裏返すだけであら不思議、相手がブスでも、嫌な人でも、接しにくい人でもほめるポイントを見つけることができてしまいます。具体的なほめポイントの見つけ方を本書より一つ紹介しましょう。




正しい「決めつけくん」のほめ方(P.96-P.99)



「決めつけくん」の生態

「あいつは絶対**だ!」とか「どうせ**なんだろ?」と決め付けと偏見から入る人たちです。非常に頑固で負けず嫌い。間違いを認めず、人の話しを聞かず、相手が出した話題でも自分の意見を真っ先にブッ込みたがります。彼らの中では自分が正解なのです。



発想を逆転させていいところを探す

決めつけくんは自分が正しいと思っていてとても頑固です。彼らは負けず嫌いでありプライドも高いので人の意見を受け入れません。

そんな彼らの


「頑固で絶対に譲らない」


という特徴を逆転させてみると


「軸がぶれない」


と言い換えることができます。なんということでしょう、嫌だと思われる特徴が何かいい感じにほめ言葉になりました。そこから導き出したほめフレーズは


「コレ!」って軸は絶対にぶれないよね!


という一言。自分が絶対に正解だ!という彼らのプライドを満足させてあげることができます。この他にも、発想の逆転によって以下のようなほめ方もできます。

・「男らしいね!」

・「こだわりが深いね!」
・「周りに左右されない強さがあるね!」

どんな特徴も捉え方次第です。嫌な特徴でも裏かえして捉え方を変えるだけで、相手のいいところを見つけることができます。


生きていく上で人と接することは避けられません。どんな人であっても相手のいいところを見つけて、お互いストレスなく接し合えた方がいいですよね。




発想の逆転で、ホメ・たとえ話をつくろう



相手をほめるとき、たとえ話は非常に有用です。今回のように、発想の逆転によって相手のいいところを見つけることができたなら「**みたいな」「**みたいに」をつけてホメ・たとえ話にしてみましょう。


上の例を使うと、


「**くんみたいな男らしさが欲しいな!」

「**くんみたいにこだわり深めたいよ!」
「**くんみたいな周りに流されない人に痺れる憧れるぅ!」

「あなた(いい部分に限って)のようになりたい」という言葉を出すことによって、尊敬している意味合いを込めることができます。自分のようになりたいと尊敬の念を持って言われて気分を悪くする人はいません。


誰でも簡単にできるゴマすりテクニックですので、ブスのほめ方と合わせて是非活用してみてください。




まとめ


・これが最も重要!相手を知るために生態を分析しよう


・いいところが見つかればよし、見つからなければ発想を逆転させよう


・「**みたいな」を使ったゴマすりたとえ話で相手をリスペクトしよう



今回学んだ相手の分析をしていいところを探す、もし見つからなければ発想を逆転していいところを探すというプロセスは最も意識したいところ。なぜなら相手に共感してもらえるたとえ話をつくるためには、相手を知ろうとすることが不可欠だからです。


もちろん、相手をほめる技術は立派なコミュニケーションスキルであり周囲の人との関係を良好にしてくれます。組織の先輩や後輩を素直にほめて、上手に伝えて、充実した生活を送りたいものですね。



以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。


ヒデヨシ






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2015年10月4日日曜日

怒りの発電所になって人の役に立ってみよう|TED|スーパープレゼンテーション


目次
・なぜか投獄された、憤怒の夜
・みなさん、もっと怒ってください!
・怒りを利用して行動しよう
・怒りの発電所になって人の役に立ってみよう!
・まとめ


こんにちは、ヒデヨシです。


「あー、イライラするーー!」といった怒りの感情は私たちの精神に大きな影響を与えます。ストレスとして蓄積すれば自分の心が疲れてしまい、時にはモノを壊し、人を傷つけてしまうかもしれません。

自分の心の「怒り」をいかにコントロールするかは長い間言われ続けてきた人類の課題です。しかし、気づいているでしょうか、怒りは私たちを良くも悪くも「行動」に移させるエネルギーをもっているのです。


怒りのエネルギーを抑えてしまうなんてもったいない!怒りのエネルギーを社会に役立つ行動に変換しよう!そう唱えるのは2014年にノーベル平和賞を受賞したKailash Satyarthi(カイラシュ・サティーアーティ)です。


彼は子どもの人権保護活動を広め、子どもとしてあるべき権利を世界に主張しています。面白いことに、数々の功績を残した彼のアイデアは自分が最も怒ったときに生まれたのだそうです。怒りと平和、相反すると思われる2つがどのようにつながるのでしょうか。


今回はKailash SatyarthiのTEDカンファレンスから、怒りを社会の為に役立てるアイデアの生み方と怒りエネルギー x 発電所」とたとえた彼の表現法を学んでいきましょう。



スピーカー:Kailash Satyarthi(カイラシュ・サティーアーティ)

タイトル :How to make peace? Get angry「怒りで世界に平和をもたらす方法」


なぜか投獄された、憤怒の夜


インドに生まれたKailash Satyarthiは若いころからガンディーの思想に共感し、カーストの階級社会に疑問をもっていました。カーストのような差別を失くし人民が平等になる社会を目指して活動することにしたのです。


ある日電車を待っているとき、数十人の子ども達が電車から降りてきました。その子ども達はなんと人身売買されて奴隷になる子どもたちだったのです。Kailash Satyarthiはその子ども達を保護し警察に連れて行きました。しかし警察は手を貸すどころか、彼を小さな留置所に動物のように放り込んだのです。


こんな理不尽なことはあるか!留置所の中で怒りが煮えたぎっていました。どうしてこんなことになるのか!どうすればよいのか!考えていたそのとき、彼は世界初の最高のアイデアを思いつきました。


世界の児童労働者を救うには一人の力はあまりにも小さい。それなら児童労働者を減らすために世界の消費者の手を貸してもらおう。そうして生まれた「児童労働で作られた商品を拒否しよう」 というキャンペーンは、南アジア諸国の自動労働者の80%を減らすことに成功しました。

他にも、売春宿で性奴隷になっている少女達を救うためその現場を奇襲し、なんと8万3千人の児童労働者を救ったり、最悪の状況下にいる子ども達を保護する新しい国際条約の採択を進め、15年間で児童労働者の数を3分の1にするなど輝かしい功績を残しました。

怒り、アイデアが生まれ、行動する。これがKailash Satyarthiの言う怒りが人を動かす3ステップです。エゴや利己心を取り除き思いやりを持って人と接することで、怒りを社会に役立つ良いエネルギーに変換させることができるのだと言います。



みなさん、もっと怒ってください!


「みなさん、怒ってください!」Kailash Satyarthiは言います。


怒りはいけないものだと何世紀も前から言われてきました。確かに、大人になってからイライラして自分をコントロールできていなくては感情のままに駄々をこねる子どもと一緒です。


大事なのは怒りの矛先を何に向けるか、怒りのエネルギーを何に活かすかです。怒りを感じるということは何かしらに不満をもっていることになります。不満はアイデアの種です。


たとえば、ディズニーリゾートのウンザリする行列に並んでいると「ああ!並ばなくて済めば楽しいのに!」とイライラがこみ上げてきます。この不満を解消するためにファストパス(アトラクションの優先入場システム)が生まれました。


イライラを上手く捉えることで社会に役立つアイデアを生むことができるのです。





怒りを利用して行動しよう


Kailash Satyarthiの功績も元は怒りから生まれています。「児童労働なんて許せない!」「少女に性的労働を強いるなんて許せない!」といった彼の怒りからアイデアが生まれ行動に移し、多くの子どもたちを救うことになりました。

怒りは私たちを「行動」に移させるほどの大きなエネルギーを持っています。怒りのエネルギーを使って相手に復讐するというのはよく聞く話しですが、この理屈を利用して怒りのエネルギーを社会に役立つ行動へ変換することもできるのです。


「くそ!イライラしたからゴミ拾いしてやるぜ!」とか「くそ!ムカついたからお年寄りを助けてやるぜ!」とか、違和感あるかもしれないですが、こういう意識の変換が大切ではないでしょうか。


私たちは「怒りは暴力や破壊で発散させるもの」という常識を疑うべきかもしれません。子どものころから「ムカついたら落ちてるペットボトルを拾おう」といった教育をして常識化すれば、世の中も少しずつ平和になるのではないでしょうか。


生きていれば怒ることは必ずあります。そんなとき、考え方一つで良くも悪くもできることを覚えておきましょう。怒りは決して悪いものではないのです。思いやりを持って人と、自分と接しましょう。




怒りの発電所になって人の役に立ってみよう!



Kailash Satyarthiは慈善活動をする前は電気のエンジニアだったそうです。プレゼンの中で怒りエネルギーを変換する過程をエンジニアらしく発電所にたとえています。



“  石炭などが燃える火、原子炉の中での核分裂、川の激流や強風等から起きるエネルギーは 何百万人の生活に使われる電気に変えられ、また最も扱いにくい形のエネルギー(怒り)は社会の為に末長く利用できる事を学びました。



発電所では、火、核分裂、水流、風などのエネルギーを電気に変換しています。怒りエネルギーも同じで、私たちが発電所になって社会に役立つ行動へ変換できるとたとえています。


この発電所のたとえ話で上手いと思うのは、


・一人の影響力が実はとてつもなく大きい

・怒りエネルギーでも役立つ行動に変換できる

というメッセージ性を含ませている点です。一人の行動が多くの人のためになり、一見ネガティブに思えるもの(怒り)でも良い行いに変換することができるという発想の転換の大切さを上手く表現しています。


また、発電所は電気を「つくる」イメージが強いですが、エネルギーを「変換する」仕組みに注目できるのは、自身が電気のエンジニアだったこその発想かもしれません。物事を色々な側面から捉えることができるからこそ作れるたとえ話です。


自分の得意分野なら内容に詳しいため、伝えたいコトとたとえ話を上手くリンクさせることができます。たとえ話を作る際は、自分の得意なものからアプローチしてみるとよいでしょう。


こちらの記事ではダジャレによって普通では結びつかないアイデアを生み出す方法を紹介しています。1つの事柄でもイメージの変換のさせ方によって無限に表現できることを学ぶことができます。よろしかったら併せてご覧下さい。



まとめ


・もっと怒ろう!怒りはアイデアの宝庫だ

・怒りエネルギーを変換して思いやりのある行動をしてみよう
・感情エネルギーの変換は発電所でたとえてみよう


以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。


ヒデヨシ


Photo by TED Concerence via flickr



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