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2016年6月7日火曜日

リーダー必読!元スターバックス岩田CEOの4つの名言たとえ話


こんにちは、ヒデヨシです。

あなたの周りにいるリーダーはどのような人ですか?

仕事ができて、バリバリ引っ張ってくれて、人当たりも良くて、要領も良くて、頭も良くて、顔もよくて、飲み会でも盛り上げてくれて、幹事もできて、、、ああ、自分からは遠い存在だなっていう人いますよね。

しかし、ここに少し風変わりなリーダーがいました。

『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』(岩田松雄 著、サンマーク出版)の著者です。上で紹介したいわゆるイケイケな感じとははまったく違う「ごく普通のおじさん」だと自身で語っています。

しかしながら著者はボディケアショップ「ザ・ボディショップ」の社長やカフェ「スターバックス」のCEOを務めた実績のある敏腕リーダーです。

本書は著者の経験からリーダーのあり方について、新しい視点で語る、親しまれるリーダーであるための心得を紹介してくれます。

決してイケイケでないからといってリーダーの素質がないというわけではなく、コツコツとした努力の才能の活かし方や、根本的な社員への感謝などを大切にした積み重ねがあれば、リーダーシップはとれるのだと言います。




今回は本書より、著者が大事にしている4つの名言たとえ話を紹介します。どれも的を得たわかりやすいたとえ話です。そこからの学びも大きいものですので、リーダーの方、リーダーを目指している方は是非ご一読ください。



「火花が散る瞬間」を見逃すな



著者がまだ若手のころ、上司に連れられて溶接工場に連れて行ってもらったときの一幕です。

上司は私を、溶接工場に連れて行ってくれました。ロボット溶接でパチパチッと火花を散らしてAパネルとBパネルがくっつく。それが繰り返されていきます。そこで上司はこういったのです。

「いいか、岩田。このラインの中で、付加価値を生み出しているのは、火花が散っている、あの瞬間だけなんだ。だからそれ以外、在庫管理をしたり、モノを動かしたり、打ち合わせをしたりするのはすべて無駄だという目で見ろ」

要するに、何をするにしても、本質的に付加価値を生み出している一番大切な瞬間を見逃すな、ということだと私は理解しました。(P.62)


会社にはいろいろな仕事があります。例として資料をつくるときや会議をするときを考えてみましょう。

資料作成の火花が散る瞬間とは、「相手に内容が伝わった」瞬間です。表をそのままコピー&ペーストして、「あとは自分で読み解いてね」というような資料を私はよく会議で見ますが、全く火花が散りません。伝えたい部分を抽出して、「読ませる」のではなく「見せる」ことを意識して資料をつくる必要があります。

会議の火花が散る瞬間は「様々な意見がでたとき」です。文字通り議論に火花を散らせるのではなく、多くの意見を通して納得のいく結論を出すなどできるのが理想です。ただの報告会にならずに全員が参加してアイデアを出し合うことに意味があります。会議で発言しないのは欠席しているのも同然ですからね。


著者は、その「火花が散る瞬間」すなわち付加価値が生まれる瞬間を見つけることを是非リーダーは養ってほしいと言います。

それが今の仕事の、ビジネスの本質をさらによくする一つの手段になるのです。



ピッチャーとサード、どちらが偉い?



著者はスターバックスの現場を知るために、たくさんの店舗を訪問していました。普通、会社の社長が店にくるなんて思いもよりませんから、店員さんは皆固まってしまいます。

そんなとき、大好きな野球にたとえて以下のように話すのだそうです。

野球でピッチャーとサード、どちらが偉いか考えても意味がないでしょう。CEOの私は、ひょっとしたらピッチャーかもしれません。でも、ピッチャーが一人で野球ができるのかといえば、できない。キャッチャーがいたり、ファーストがいたり、サードがいたり、レフトやライトや、ベンチのメンバー含めて必要なメンバーが集まって、ようやく野球ができる。会社もそれと同じなのだ、と。

たまたま今は、CEOというポジションで、みなさんはお店というポジションを守っているだけ。それだけの違い。単なる役割の違いなのです、と。(P.92-93)


このたとえ話に私は感銘を受けました。

「偉い人」はこの世にはおらず、いるのは「すごい人」だと私は思っています。

組織内での立場が高いから羽振りをきかせる、お店の店員に偉そうにする、物事を上下関係でしか見れない人とは距離を置きたくなります。

組織をでたら、肩書きが無くなれば皆同じ人です。お互いが尊重し合える関係が大切になります。

対して著者は組織や人をフラットにとらえています。上下の関係ではなく、それぞれの役割をフラットに遂行しているのだという考えにはとても共感させられました。

「会社でも先輩・上司だから意見が言いにくい」という雰囲気があるようなら注意が必要です。お互いがフラットな関係で話ができた方がより生産的な意見交換ができます。



時間と効率を徹底させるボタンの順番



一日24時間という時間は平等に与えられたものです。しかし、この時間の使い方によって、相対的にできることが増えたり減ったりします。

限られた時間の中でできることを増やすには効率化を図る必要がありますが、著者は日常的な非常に細かい部分まで気を配る必要があるといいます。


例えば、エレベーターに乗る。やるべきは「行き先階ボタン」を押すことと、「閉まるボタン」を押すこと。では、どちらを押せば効率的なのか、答えはおわかりでしょうか。

「閉まるボタン」を押してから、「行き先階ボタン」を押すことです。

こうすると、先に「行き先階ボタン」を押して、それから「閉まるボタン」を押すよりも0.数秒ですが、早く扉を閉める指示を出すことができます。

わずか0.数秒、とも思いますが、これが積み重なっていくとどうなるか。0.数秒は数秒になり、それが積み重なって数分になり、やがて数時間、数日にもなるのです。(P.170)


ちりも積もれば山となる。小さいことにも気を配り時間を節約することで貴重な時間を生み出すことができます。

わたしが気になるのは「マルチタスク」です。マルチタスクも時間の効率化に含まれるでしょう。しかしながら、マルチタスクは脳へのダメージを与え、脳を疲弊させて結果的に作業効率を落としてしまうことが研究によりわかっています。

日常で効率を重視するあまり仕事がマルチタスクになることはあると思いますが、できるだけ優先順位をつけて、一つひとつタスクをこなしていった方が結果的に効率が高くなります。

あまりにも仕事を抱えすぎていて並列処理が必要な場合は誰かにSOSを送って手伝ってもらったり、アウトソーシングして自分でする仕事を減らすように心がけるとよいでしょう。

ちなみに著者はシャワーで体を洗う順番まで効率化を図っているのだとか。

これには恐れ入ります。



使い捨てられる安全カミソリにはなるな



私は知らなかったのですが、ある会社の電気カミソリの刃は、ヒゲを剃りながら電気カミソリ自身が刃を研ぐのだそうです。そうすることによって、刃が剃れなくなるのを防ぐ。言ってみれば、自分で自動的に自分を磨いているのです。一方の安全カミソリは、ヒゲを剃れば剃るほど、刃は老朽化していきます。自分で刃を研ぐ、なんてことはない。結果的に使い捨てにされることになるわけです。つまり、自分で研ぐことができない安全カミソリは捨てられてしまうということ。

「人として、使い捨てられる安全カミソリになるな。自らを磨く電気カミソリとなれ!」ということです。(P.242-243)


自ら自己研鑽して常に向上心をもっていないと、いずれは使い物にならなくなり捨てられてしまいます。リーダーたるもの、どんなものからも吸収して、自分の血肉としてモノにしてしまうくらいの貪欲さも必要です。

また、仕事がルーティン化すると通常の仕事だけで新しい刺激がなくなり、文字通り錆びた人間になってしまいます。

そうならないためには、ビジネスセミナーに参加する、語学勉強をする、読書をする、創作活動をするなど、自分でインプットとアウトプットを繰り返すことが大切です。

私はブログ執筆がよい自己研鑽になっています。本を読んでインプット、本についての記事を書いてアウトプットができる、理想的なツールです。

これのおかげで今は1日1冊のペースで読書してブログも公開できています。本を読んで書くのが楽しいんです!今までは全然読書なんてしなかったのですが、自分を変えようと読書の習慣を取り入れてみました。

ブログのコミュニティにも参加して新しい仲間もできました。これからが楽しみですよホント!

あなたも自分の生活に刺激がないと思ったら、何か創作活動をしてみてください。(私はブログをお薦めします!)

もしくは勇気を出して新しいコミュニティに入ることもお薦めします。普段と違う人と接することで新しい価値観が得られ、新鮮さを取り戻すことができますよ。



ちなみに、これは蛇足なのですが、ここで紹介されている自動研磨付き電気カミソリは私も使っています。私はヒゲが濃く、昔のシェーバーだとカミソリ負けや肌荒れやニキビができてしまっていましたが、シェーバーを今のものに変えてから剃り味もよく肌荒れも気にならなくなりました。何より静かで良い。

ちなみにPHILIPSの以下の製品です。自動研磨なんて機能あるのは今回調べて初めて知りました。(知らずに使ってました)





4つのたとえ話のキーポイントは「CSよりもES」



今回紹介してきた4つのたとえ話「火花が散る瞬間をのがすな」「ピッチャーとサード、どちらが偉い?」「時間と効率を徹底させるボタンの順番」「使い捨てられる安全剃刀にはなるな」はどれも社員に対してのたとえ話です。

著者はザ・ボディショップの社長時代に以下のような標語をつくっています。

「CSよりもES」

CS(Customer Satisfaction):顧客満足
ES(Employee Satisfaction):社員満足

です。

つまり、顧客満足よりも先に、社員の満足を優先させるというのです。社員がやる気を出せば現場(お店)が盛り上がる。現場が盛り上がればお客様が喜ぶサービスを提供できる。お客様が喜べば売り上げも上がるという考えに則した標語です。

著者は社員を本当に大切にしていました。社員への感謝を忘れず、社員のために皆で頑張ろうと下から支えてあげるようなマネジメントを展開したのです。

冒頭で紹介したイケイケなリーダーとはまた違ったタイプですが、謙虚な姿勢やこういった社員満足を徹底したマネジメントのおかげで、社内からの信頼も厚くなり、V字回復という大きな成果を残すことができました。

本書はそのノウハウが非常に分かりやすく丁寧にまとめられています。

リーダー必読の一冊です。






キャッチーなたとえ話をつくろう



キャッチーとは「受けそうな、人気が出そうな」という意味です。

著者は企業を変わるたびに様々なキャッチーな標語を掲げてきました。

ザ・ボディショップ
「アニータ100人計画」(アニータは創設者の名前)
「お客様を大切な友人のようにお迎えしよう」

スターバックス
「100年後も光り輝くブランド」
「採用した新卒から20年後にCEOを出す」


インパクトがありますね。こういったキャッチーでわかりやすい標語を社内に掲げることで、社内に統一感がでて同じ方向を向いての経営ができるようになります。

これはたとえ話でも有効です。キャッチーなたとえ話をつくることで、分かりやすく、相手の印象に残りやすくなるため、相手の理解を深めることにつながります。

キャッチーなたとえ話をつくるにはそんなに難しいことではありません。キャッチーなたとえ話をつくるための記事もありますのでいくつか紹介します。


たったの6つ!誰でも「伝わる」たとえ話のコツ

書籍『伝え方が9割 』(佐々木圭一 著、ダイヤモンド社)から「サプライズ法」「ギャップ法」「赤裸裸法」「リピート法」「クライマックス法」さらにオリジナルで「倒置法」による、印象の強いたとえ話のつくり方を紹介しています。



【吸わん!】禁煙の日から学ぶ、ダジャレでアイデア発想法【スワン!】 

Photo by flickr

「Smoking」→「相撲キング」→「横綱」のようにダジャレをつかったたとえ話の発想法を紹介しています。標語のアイデア出しにはもってこいです。



英語の前置詞でたとえ話が上手くなる【かばんはハンカチの上に置きなさい】

英語の前置詞には様々な位置関係を表したものがあります。ふつう考えにくい視点からの発想もできるようになるため、標語のアイデアを出す時には意識すると効果的です。



PARABLE ANTENNA

私がつくった、たとえ話が上手くなるためのサイトです。たとえ話が上手くなるブログで得たノウハウをもとに、たとえ話の基礎から場面ごとの使い方などをまとめています。イメージ化法、アイデア発想法も載せていますので併せて参考にしてください。



アイデア出しと、どのように伝えるかを意識した記事とサイトです。是非標語作りの参考にしてください。



まとめ


・リーダーたる者、仕事の本質的な部分を見逃さない

・リーダーたる者、フラットな人間関係を構築する

・リーダーたる者、時間の効率化を図る

・リーダーたる者、自己研鑽を怠らない

・リーダーたる者、キャッチーな標語をつくる



以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

ヒデヨシ


(参考)
Forbes『Why Single-Tasking Makes You Smarter』


【たとえ話が上手くなるサイト】
PARABLE ANTENNA 


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