こんにちは、ヒデヨシです。
たとえ話が上手くなるブログではたとえ話が上手くなる2大要素として「イメージ化しやすい」ことと「共感できる」ことが重要だとして、たとえ話が上手くなるコツを紹介しています。
その最もシンプルな答えが「相手の立場に立って考える」です。コミュニケーションの基本ですね。
相手の立場に立って考えることで、相手に伝わりやすい言葉を選択することができます。ですので、積極的に相手の立場に立って、どんな言葉がわかりやすいかを考えてみましょう。
人間の場合は。
・・・そう、人間の場合は。
一つ、この本に出会って考えさせられました。
『神様に一番近い動物』(水野敬也 著、文饗社)。本書には様々な動物(?)が登場し、スペクタクルな物語を展開しつつも、幸せを感じるためのいくつもの教訓を与えてくれます。
さて、ここで考えさせられたのは「人間以外」のモノの気持ちを考えるにはどうすればよいのか、です。
以下はこの本に登場するメインキャラクターです。
「ブタ」「チーター」「ウシ」。まあ、おとぎ話にも出てきますし、まだいいですね。
「クモ」「カブトムシ」「カタツムリ」。昆虫です。少し難しくなってきましたが、生き物なので生物的な特徴を考えればいいでしょう。
「一万円札」・・・ん?
「スター(星)」・・・・・・んん?
「一万円札」、「スター」って生き物じゃない!
「無生物」に個性を与えるというのは難しいですよね。しかし著者は上手いことキャラクター付けをして、話を引き立てます。無生物の気持ちになって考えるためにはどうすればいいのでしょうか。
今回は、本書より考えさせられた、無生物の立場に立つときのシンプルな方法を紹介します。
同時に、実はこの考え、会社での企画、戦略、商品開発を考える際にも有効な手段でもありました。もしあなたが普通の人からは出てこない新しいアイデアを欲しているなら、是非試してください。
無生物の気持ちを体験する
言葉の通りです。「無生物の立場になってみる」ことが最もシンプルな答えです。できるだけ体験したい無生物と同じ格好をして、同じように過ごします。
そして一通り体験したらその感想をできるだけ書き出します。たとえば以下のようにです。
車:
手足にローラースケートをつけて人を乗せて走ってみる。
感想
重心が大事、坂道で馬力が出にくい、運転手が重要
リュック(人間リュック):
友人にリュックとして背負ってもらう
感想
頭に血が上る、重いものは勘弁、鉄棒の逆さ吊りを思い出す
スマホ:
人にべたべた常に触り続けてもらう。
感想
気持ち悪い、自分の機能の少なさを痛感、同じところ押されて痛い
スター(星):
体中にランプを巻き付けて輝きながら夜の町を歩く。
感想
自分もまぶしくて熱い、写メ撮られる、注目される
一万円札
「ハグしてくれたら一万円差し上げます」という看板をもって町に立つ。(一万円の価値を感じるため)
感想
お金は大事、人って意外と用心深い、女性が来ない
体験を通して新しい「気づき」を得る
「体験」は人が最も強く受ける刺激です。体験する視点を逆転させることで今まで気づかなかったものに気づくことができます。
体験することがどうしても難しいなら、イメージ力を働かせて無生物の気分を味わってみましょう。
「くだらない」と思うかもしれませんが、体験することでしか気づくことができないアイデアもあります。
たとえば、スターだったら「自分もまぶしいからサングラスを用意しよう」となります。(これは実際に本書のキャラクターもサングラスをかけています。)
スマホだったら、「同じ部分を触られ続けると壊れてしまうから新素材や、工夫(ホームボタンを押さない)をしよう」。
一万円札だったら「女性は一万円では寄ってこない・・・自分の価値!?」など。
体験して、痛感して、新しい気づきに達することはたくさんあります。
ビジネスでも積極的に導入していこう
新しい視点での気づきは新しいマーケットを開拓するチャンスです。誰もしないような体験をするからこそ得られる「気づき」は新しい企画や戦略には欠かせません。
商品開発でもそうです。
先に紹介したスマホのホームボタンは、押し過ぎに寄って故障の原因になっていました。
それを改善させるため、ユーザーの視点とスマホの視点両方の視点から改善策を考えた結果、今では設定画面からホームボタンアイコンを画面上に出すことができる機能(Assistive Touch)が搭載されています。
新商品の開発はそのものを使ってみることはあっても、「使われる」ことは基本的にありません。無生物の立場を体験すればユーザビリティの向上にもつながる発想を得ることができます。
もしアイデアの発想で行き詰まっているようでしたら一度視点を変えるために試してみてください。
*
本書は7つの物語を通して、様々な視点から「幸せ」についてを教えてくれます。本書の著者は『夢をかなえるゾウ』などベストセラーを執筆されており、どの作品もユーモア溢れ、読んだ後には心地いい余韻と共に「自分頑張ろ!」と自己啓発されます。
私は『スパルタ婚活塾』を読んで著者のファンになりました。ストーリーも明るく、読みやすい内容ですので自己啓発の導入書としてはとても読みやすいシリーズでおすすめです。是非読んでみてください。
以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。
ヒデヨシ
【たとえ話が上手くなるサイト】
PARABLE ANTENNA
【おすすめの関連記事】
・『スパルタ婚活塾』水野敬也による、ダメ婚活女のおしおきたとえ話
・『スパルタ婚活塾』水野敬也による、爆笑ドSたとえ話
・誰でも幸せになれる考え方。人生は一列のオセロゲーム
・英語の前置詞でたとえ話が上手くなる【かばんはハンカチの上に置きなさい】
・キャリアアップに必須!「出る杭は打たれる」10の真実
・実は同じ!?恋愛・浮気・不倫の原理とビッグバン|TED|スーパープレゼンテーション
・世界一つまらないスローテレビとたとえ話のつくりかた|TED|スーパープレゼンテーション
・「クモ」でたとえるシンプルだが強力な恐怖克服法|TED|スーパープレゼンテーション
・ジミー大西から学ぶ、才能発掘と教育革命の方法|TED|スーパープレゼンテーション
・【吸わん!】禁煙の日から学ぶ、ダジャレでアイデア発想法【スワン!】
・『覚えない記憶術』富士山頂のキッチンでソムリエになろう??意味不明なたとえ話の使い方
・これは斬新!優先順位をつけない直感仕事術とたとえ話のつくり方