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2016年7月7日木曜日

コンサル必須「雲雨傘のたとえ話」を簡単に身につける方法



こんにちは、ヒデヨシです。

社会人になると「報連相をする」「結論から話す」「感情ではなくロジックで説得」など、基礎的なことをたくさん学びますね。

『コンサル一年目が学ぶこと』(大石哲之 著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、タイトルには「一年目」と入っていますが、社会人一年目の人だけではなく10年、15年とベテランの社会人の方も使っている普遍の基礎スキルがまとめられています。


各界で活躍する元コンサルタントの方に取材をし、15年前の新人時代を思い出してもらうことにしました。そして、新人時代に学んだことのなかで、15年たっても記憶に残っていること、15年たっても役に立っていること、つまり、職業・業界が変わっても通用し、また、リーダーや経営者の立場になっても通用していることを挙げてもらいました。
(はじめに より)


元コンサルタントの方へのインタビューを通して得た、どんな年代、どんな業界でも通用する基本スキルが本書には凝縮されています。

今回は本書の第2章「コンサル流思考術」より、提案するときの基本である「雲雨傘のたとえ話」を紹介します。

コンサル業界ではもはや常識となっており、社会人としても知っておくべきたとえ話ですのでこの機会に学んでいきましょう。





コンサル的、雲雨傘のたとえ話



コンサルタント一年目で学んだことのなかで、とりわけわかりやすく、すっと頭に入ってきたことの一つに、雲雨傘の理論があります。

「黒っぽい雲が出てきたので、雨が降り出しそうだから、傘を持っていったほうがいい」

これは、事実と、解釈と、アクションの区別をつけることのたとえです。
(P.110)


「雲」「雨」「傘」にはそれぞれ意味があります。


「雲」=「事実」


実際に目で観測したこと、雲が出ているという誰が見てもわかる客観的な事実を表現しています。


「雨」=「解釈」


雲が黒いという事実から、雨が降るだろうという解釈を引き出していることを表現しています。


「傘」=「アクション」


雨が降りそうだという解釈から、傘を持っていくというアクションを起こすことを表現しています。


ここで大切なのは、「事実」「解釈」「アクション」の3つをきちんと区別することだと著者は言います。

これは提案における三位一体の基礎スキルであり、混同したり、一部を省略して結論づけてしまうと筋が通らなくなってしまいますので気をつけましょう。



雲雨傘の理論の注意点



・事実と意見と解釈を区別して提示する


たとえば、上司に報告しなくてはならないことがあるとき、事実だけをつたえるのか、自分の意見を伝えるのか、自分の解釈になおして伝えるのか、しっかりと区別して伝えなくては相手は混乱してしまいます。

状況をみて、必要なものを必要に応じて提示する必要があります。



・事実と解釈はセットで伝える


たとえば、血液検査の結果が返ってきたとします。検査の通知表にはヘマクトリット値、クレアチニン値、などよくわからない数字が並んでいます。

必要なのは数値という事実ではなく、この数値という事実が示すもの、体が正常なのか異常なのかという「解釈」です。

事実だけを並べられても困ります。

「だから何なのか?」という解釈もセットで導くことが必要です。



・選択肢と選んだ根拠を提示する


雨が降ってきそうだから傘を持っていくというのはわかりますが、雨にぬれないためのアクションは一つだけではありません。

傘を持っていく、レインコートを着る、タクシーを使う、リスケジュールする、出かけない、などの選択肢がある中でなぜその選択肢を選んだのか、選択肢と根拠をセットで示すことで相手を納得させることができます。



雲雨傘のスキルを簡単に身につける方法



雲雨傘の考え方はいわゆるロジカルシンキングの一つですが、社会人として必須のスキルです。どうすれば簡単に身につけることができるでしょうか。

著者はこのスキルをすみやかに身につける方法として見出しをつけることを提案しています。


では、どうしたら、このスキルをすみやかに身につけることができるのか? いちばん簡単な方法は、見出しをつけることです。

何か文章を書くときに(事実)(わたしの解釈)(推奨アクション)といった具合で見出しをつけることによって、頭の中がスッキリ構造化されます。それをそのまま仕事相手に見せてもよいでしょう。相手にとっても、事実、解釈、アクションが区別できて、とてもわかりやすいはずです。
(P.118)


3つの見出し
  • 事実
  • わたしの解釈
  • 推奨アクション

3つの見出しをつけて文章化など見える形にすることで、自分の思考を整理することができ、相手の理解を促すことにも役立ちます。

また、この見出しはチェック機能も果たすと著者は言います。この3つが揃っていない提案は説得力に欠けますので、もし誰かに提案することがあるのなら、この見出しをすべて埋めてから提案するとよいでしょう。

誰でも簡単に論理的な提案ができる方法ですので、是非仕事で活用してみてください。



まとめ



・雲雨傘は提案に必要なスキルのたとえ話

・雲雨傘の注意点を意識して相手とコミュニケーションを図ろう

・3つの見出しを活用して論理的に提案をしよう



ちなみに、本書の中で紹介されている30のスキルの中で、インタビューしたコンサルタントが口を合わせて大切だと言うスキルが「期待値を超える」だそうです。

プロとして、顧客の期待値を超え続ける、顧客の期待値をコントロールするというスキルはどの業界でも役に立ちます。知らない方は是非学んでみてください。


以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

ヒデヨシ





【たとえ話が上手くなるサイト】
PARABLE ANTENNA


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