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2016年7月10日日曜日

面白い会話が簡単に作れる5W1Hのカルタ編集|思考の整理学のたとえ話


『思考の整理学』たとえ話シリーズリンク集はこちら


こんにちは、ヒデヨシです。

『思考の整理学』(外山滋比古 著、筑摩書房)は1986年に第一刷が発行され、刊行30年経った2016現在、200万部を超える大ベストセラー本で時代を超えたバイブルとして今も多くの人から愛されている一冊です。



本書には数えきれないほどのたとえ話が使われています。

それぞれが学び深いものばかりであるため、たとえ話が上手くなるブログとして「思考の整理学のたとえ話」をシリーズ化することにしました。

(『思考の整理学』たとえ話シリーズリンク集はこちら

今回は本書より、「編集はカルタ取り」というたとえ話を紹介します。



人が面白いと感じるには編集が必要



たとえば、テレビ番組は収録したものを編集によって色付けします。

面白い部分は残し、面白くない部分はバッサリカット。テロップ、BGM、ナレーション、エフェクトなどの編集作業によって、テレビ番組はいかにも面白く演出されます。

これがあるかないかで番組の面白さは天と地の差が出ます。

編集が番組を面白くしているといっても過言ではありません。

それだけに、編集作業は頭を使います。どうすれば見る人が面白いと感じるか、退屈だと感じないか。

物事は伝え方ひとつで面白くもつまらなくもなります。一般の人が話す内容を、口のうまいお笑い芸人が話すと、なぜか面白く感じることはよくあることです。

彼らが上手いのは「伝え方」です。物語をテレビ番組のように頭の中で編集して、エフェクトを追加して面白く語っているのです。



考えるときも思考を編集をする



では、どのようにすれば面白く編集することができるのでしょうか。


“ 「詩とは、もっともよき語をもっともよき順序に置いたものである」
(P.52)


著者がいう簡単な思考の編集方法は「順序をかえる」ことです。

過去と現在の描写をいったりきたりする名作小説のように、話の順番(時系列)を入れ替えるだけで面白く編集することができます。


なにか考える。創り出そうとする。そして頭に浮かんでくることを片端から、ひとつひとつカードに書きとって行く。カードがたくさんできたら、これをカルタとりのように並べる。そして面白そうな順にとって行く。

こうして順序ができる。それを見直す。おもしろくないようだったら、また、カルタ取りをしなおす。気に入る順列ができるまで何回でもこれをくりかえす。
(P.52)


このカルタ取りのような編集作業を頭の中で行います。

慣れないうちは著者の言うとおり、カードに自分の考えを書き出して何度も並び替えると、考えが見える化できるので思考を整理しやすくなります。



面白い会話が簡単に作れる5W1Hのカルタ編集



会話は基本的に5W1Hの要素によって進みます。

5W1H
  • When :いつ
  • Where:どこで
  • Who   :だれが
  • What  :何を
  • Why   :なぜ
  • How   :どのように
「いつ」「どこで」「だれが」「なにを」「なぜ」「どのように」した。

これが一般的な会話の流れですね。


そして、話を面白く相手に伝えるには、この5W1Hを編集します。

5W1Hの中で「一番言いたいことを一番最後にもってくればいい」のです。

たったのそれだけの編集で、インパクトのある話をつくることができます。

たとえば、「誰が」を一番伝えたいときは、

===

(とある女子高生たちの会話)

ねえ聞いて!私たまたまこっそり見ちゃったのっ!

昨日の夕方、体育館の裏で、2人きりで、キスをしてたのよっ!

あのイケメンの・・・吉田クンと、石田クンがっ!

(全員)キャーーーッ!!

===

のように順序をかえるだけでインパクトのある話を作ることができます。

5W1Hをカルタ取りのように入れ替えるだけで、伝えるときに面白さを演出できます。

基本はオチとなる要素を最後にもってくるとよいでしょう。

もしオチが面白くないと感じるなら、伝える順番をカルタ取りの編集のように、何度も組み替えてみて面白い順番を探してみてください。



会話を面白くするには「間」をうまく使おう



さらに、編集にエフェクトを使うと、聞き手を話に引き込むことができます。

会話のエフェクトで簡単にできて効果的なのは「間をつくる」ことです。

会話に間を作り、聞き手の注目を集めるだけでインパクトを生み出しやすい環境をつくり出すことができます。

テレビ番組でも、面白いと感じる人は皆「間のつくり方」が巧妙で、注目させるのがうまいです。

前述の例文では「・・・」の部分が「間」を作っている部分になります。

オチの前に「間」をつくり注目を集めて、オチで落とす。

面白い会話をつくる基本になりますので、話に自信がないという方はこの基本をベースに話してみてください。

はじめは難しいかもしれませんが、会話はトライアル・アンド・エラーです。失敗の中から成功を探し出すために、カルタ取りの編集と間のつくり方を意識しましょう。

そして面白い会話の成功体験を積み重ねて会話に自信をつけていきましょう。



まとめ



・会話を面白くするには編集が必須

・5W1Hをカルタ取りのように編集して面白い並びを見つける

・オチの前に「間」をつくり注目させる



以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

ヒデヨシ


Photo by Joshua Kehn / flickr





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