『思考の整理学』たとえ話シリーズリンク集はこちら
こんにちは、ヒデヨシ(@hideyoshiy)です。
『思考の整理学』(外山滋比古 著、筑摩書房)は1986年に第一刷が発行され、刊行30年経った2016現在、200万部を超える大ベストセラー本で時代を超えたバイブルとして今も多くの人から愛されている一冊です。
本書には数えきれないほどのたとえ話が使われています。
それぞれが学び深いものばかりであるため、たとえ話が上手くなるブログとして「思考の整理学のたとえ話」をシリーズ化することにしました。
(『思考の整理学』たとえ話シリーズリンク集はこちら)
今回は本書より、「忘却のウンコ」というたとえ話と、無駄なことを忘れるために効果的な6つの方法を紹介します。
「忘却のウンコ」とは
忘れることは大切です。私たちは忘れることによって、正常を保つことができます。
必要のないものを忘れなくては頭がパンクしてしまいます。忘れるというのは生理的に不可欠な現象なのです。
著者はこの「忘れる」という現象を食べ物の消化・吸収・排泄にたとえて説明しています。
“ 食べるものを食べる。消化して吸収すべきものを吸収したら、そののこりは体外へ排泄する。食べるだけで、排泄しなければ糞づまりである。これまでの倉庫式教育は、うっかりしていると、この糞づまりをつくりかねなかった。どんどん摂取したら、どんどん排泄しないといけない。忘却はこの不可欠な排泄に当る。目のかたきにするのは大きな誤りである。
(P.114)
倉庫式教育とは、詰め込み教育のことです。
ノートを取るとき、先生の言うことを一言一句書き写していたら、どれが必要かわかりません。
重要な部分、必要なことだけをノートに書き記し、その他の無駄な部分はノートに書かない(排泄する)という作業を私たちは行います。
脳にも体と同じように一定のキャパシティがあり、必要なものを覚え、不必要なものを忘れるという取捨選択をしています。
“ 頭をよく働かせるには、この “忘れる” ことが、きわめて大切である。頭を高能率の工場にするためにも、どうしてもたえず忘れて行く必要がある。
(P.115)
人は情報を「興味のあるなし」で取捨選択する
著者は、人は自身のもつ価値観によって情報を取捨選択していると言います。
“ 忘れるのは価値観にもとづいて忘れる。おもしろいと思っていることは、些細なことでもめったに忘れない。価値観がしっかりしていないと、大切なものを忘れ、つまらないものを覚えていることになる。
(P.115)
自分の興味があることは覚えており、興味のないことは覚えていない。これには共感できますね。
たとえば男性なら、エッチな女性の写真は鮮明に覚えているのに、数学の公式はまるで覚えられないことはあるでしょう。著者の言うとおり、これは価値観・興味の差にあります。
エッチな写真は本能的な価値観で必要なため興味があり覚えています。
数学の公式は本能的な価値観で必要ないため興味がなく覚えません。(学校のテストでは必要ですが)
このように、情報を取捨選択するためにも自分の価値観をしっかりもつことが重要です。
ここでいう価値観とは、人生の軸、自分にとっての優先順位のことです。
今の自分には何が必要なのかがはっきりとわかっている人は情報の取捨選択ができるのです。
ですから、人生で自分はどうなりたいのか、優先順位が高いものは何なのかを今一度考えてみてください。
「人生で死ぬまでにやりたい100のリスト」を作成すると、自分が本来どのような生き方をしたいのかがわかるのでおすすめです。
悲しいこと、辛いこと、忘れたいことは誰にだってあります。そんなとき、頭を整理して効率的に忘れる6つの方法を著者は提案しています。
このとき、前述の価値観をはっきりさせておくと効果的です。
これは思考の整理にとって最も必要なものです。睡眠することで、脳内で必要なもの、不必要なものが整理され、いらないものは忘れてしまいます。
「Refreshment」とは日本語で軽食のことです。脳が疲れた、集中力が落ちたなと感じたときは軽食をったり飲み物を飲むと、頭が文字通りリフレッシュされて疲れた気持ちも忘れてすっきりします。
記憶・忘却に運動は欠かせません。運動することで脳への酸素供給を促し、記憶の取捨選択を効率的に行うことができるようになります。また、激しい運動のあとは、ストレス解消効果から、不必要なことを気持ちよく忘れることができます。
運動の一種ですが、あえて分けています。何かを考えていて思考が煮詰まってきたとき、30分ほど早歩きをすると、思考が整理されて必要なことだけに焦点を絞ることができ、他のことは忘れることができます。
自分に時間的・作業的な負荷をかけて、問題を考えさせないようにします。忙しくしていると、思考がそちらに回り効率を高める必要があるため、無駄なことを省き、忘れ、必要なことだけに集中する効果があります。
これは最終手段です。ぐでんぐでんに酔っぱらい、アルコールの力を利用して記憶を消します。ただし、翌日の状態は自己責任です。
以上が、記憶を整理して無駄なものを忘れるための6つの方法です。
共通するのは「いったん別のことに集中する」ということです。
たとえば男性なら、エッチな女性の写真は鮮明に覚えているのに、数学の公式はまるで覚えられないことはあるでしょう。著者の言うとおり、これは価値観・興味の差にあります。
エッチな写真は本能的な価値観で必要なため興味があり覚えています。
数学の公式は本能的な価値観で必要ないため興味がなく覚えません。(学校のテストでは必要ですが)
このように、情報を取捨選択するためにも自分の価値観をしっかりもつことが重要です。
ここでいう価値観とは、人生の軸、自分にとっての優先順位のことです。
今の自分には何が必要なのかがはっきりとわかっている人は情報の取捨選択ができるのです。
ですから、人生で自分はどうなりたいのか、優先順位が高いものは何なのかを今一度考えてみてください。
「人生で死ぬまでにやりたい100のリスト」を作成すると、自分が本来どのような生き方をしたいのかがわかるのでおすすめです。
嫌なことをすぐに忘れる6つの方法
悲しいこと、辛いこと、忘れたいことは誰にだってあります。そんなとき、頭を整理して効率的に忘れる6つの方法を著者は提案しています。
このとき、前述の価値観をはっきりさせておくと効果的です。
1.睡眠
これは思考の整理にとって最も必要なものです。睡眠することで、脳内で必要なもの、不必要なものが整理され、いらないものは忘れてしまいます。
2.リフレッシュメント
「Refreshment」とは日本語で軽食のことです。脳が疲れた、集中力が落ちたなと感じたときは軽食をったり飲み物を飲むと、頭が文字通りリフレッシュされて疲れた気持ちも忘れてすっきりします。
3.運動
記憶・忘却に運動は欠かせません。運動することで脳への酸素供給を促し、記憶の取捨選択を効率的に行うことができるようになります。また、激しい運動のあとは、ストレス解消効果から、不必要なことを気持ちよく忘れることができます。
4.散歩
運動の一種ですが、あえて分けています。何かを考えていて思考が煮詰まってきたとき、30分ほど早歩きをすると、思考が整理されて必要なことだけに焦点を絞ることができ、他のことは忘れることができます。
5.忙しくする
自分に時間的・作業的な負荷をかけて、問題を考えさせないようにします。忙しくしていると、思考がそちらに回り効率を高める必要があるため、無駄なことを省き、忘れ、必要なことだけに集中する効果があります。
6.やけ酒(成人に限り)
これは最終手段です。ぐでんぐでんに酔っぱらい、アルコールの力を利用して記憶を消します。ただし、翌日の状態は自己責任です。
以上が、記憶を整理して無駄なものを忘れるための6つの方法です。
共通するのは「いったん別のことに集中する」ということです。
別のことに集中すると、それまで気になっていたことはいったん忘れます。
その際、自分の価値観によって必要な情報なら記憶に残り、いらない情報なら忘れてしまいます。
とても効率的に情報の取捨選択ができ、思考を整理することができます。
考え事が煮詰まったり、忘れたいことがあるときなど、是非ためしてみてください。
・「忘却のウンコ」とは不必要な記憶を人体の排泄で表現したたとえ話
・自分の価値観、優先順位を明らかにして、思考の取捨選択をしよう
・忘れるための6つの方法で、いったん別のことに集中して思考を整理しよう
以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。
ヒデヨシ
Photo by Satorare / flickr
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その際、自分の価値観によって必要な情報なら記憶に残り、いらない情報なら忘れてしまいます。
とても効率的に情報の取捨選択ができ、思考を整理することができます。
考え事が煮詰まったり、忘れたいことがあるときなど、是非ためしてみてください。
まとめ
・「忘却のウンコ」とは不必要な記憶を人体の排泄で表現したたとえ話
・自分の価値観、優先順位を明らかにして、思考の取捨選択をしよう
・忘れるための6つの方法で、いったん別のことに集中して思考を整理しよう
以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。
ヒデヨシ
Photo by Satorare / flickr
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