今回もEテレにて放送されているスーパープレゼンテーションのTEDカンファレンスから、伝え上手になるコツを学びましたので紹介させていただきます。
スピーカー:Amy Webb(エイミー・ウェブ)
タイトル :How I hacked online dating「私がどうやってネット婚活で成功したか」
ネット婚活での成功と失敗
彼女はネットの婚活サイトを活用して、理想の男性を見つけることができました。婚活サイトをデータベース化して、情報を収集し、自分なりの評価法を構築して、徹底的に「えり好み」をした結果、妥協することなく幸せをつかむことができたそうです。
彼女のスピーチは非常にユーモラスで、常に会場は笑いが耐えませんでした。特に女性から共感される内容が多かったのではと感じます。今の時代、婚活で苦労されている方々は多いですから、話に入り込んでしまうのは当然なのでしょう。(かく言う私も聴き入っていました。)
彼女の話がどうして観客の心をつかみ、会場からの笑いを得られたのか、それは失敗談を盛り込んで、観客の興味を一気に引いたからです。
失敗談の内容ですが、ウェブさんが理想の男性と出会うまでに体験した最悪なデートを紹介しています。
特に酷かったのは、婚活サイトで知り合った男性とデートで高級レストランに行ったときの話です。その男性が勝手にオーダーした料理の食事代合計が約13万円だったにもかかわらず、その男性はトイレに立ったまま戻ってこなかった(食い逃げされた)というのです。
いわゆる婚活詐欺にあってしまったウェブさんのこのストーリーは会場のハートを一気につかみました。「ひどい・・・」「信じられない・・・」「気の毒な・・・」。
ウェブさんのプレゼンスキルが高いことはもちろんなのですが、話の前半にこの失敗談を話すことで、観客のハートを確実に自分に向けることに成功していました。
なぜ失敗談が心をつかむのか
人の不幸は蜜の味、とまではいかないまでも、私たちはしばしば他人の不幸や失敗を少なからず期待したり喜んだりすることがあります。少々卑しく感じるかもしれませんが、たとえば身近な例としてお笑い芸人さんの体を張った芸が挙げられます。
「絶対に押すなよ!」
と熱湯風呂の上で仲間に注意しつつ、最終的には落とされてしまい、熱い思いをする。芸人さん達のこの悲痛な叫びは、私たちの(冷ややかな)笑いを生んでいます。なぜ私たちは卑しいながらも他人の不幸や失敗を喜んでしまうのでしょうか。
これは、シャーデンフロイデ(Schadenfreude)と言われており、他人の不幸が心地よく感じてしまう心理がはたらくためです。脳の中では快楽物質であるドーパミンも分泌されるようで、ますますその状態(他人の不幸)を期待してしまいます。
生理的な作用もありますが、もう一つ、「共感」もつくられています。
日常生活の中では成功談と失敗談のどちらの話が多いでしょうか?身の周りでは失敗談の方が多いように感じます。(失敗の捉え方にもよりますが)
私たちは失敗したとき、自分の失敗や不幸を他の人と共有しようとします。自分の辛さを他人と共有することで(根本的な解決にはなりませんが)心の傷を少しでも紛らわそうとします。そして同じような失敗を経験したと「共感」が生まれて話が盛り上がります。
失敗は私たちの身近に存在する故、非常に「共感」しやすい材料であると言えます。
ウェブさんの失敗談は
①他人の失敗が心地よい(シャーデンフロイデ)
②失敗の共感
の2つが合わさった結果、会場の人たちは話にのめり込んでいきました。
これはプレゼンをする際に、観客の心をつかむためのテクニックとして利用できますので、参考にさせていただきましょう。
まとめ
・失敗談は笑われるかもしれないが、人に共感を与え、ハートをキャッチできる
失敗談なんて、普通人には話したくないと思いますが、失敗を乗り越えて、ステップアップするからこそ私たちは成長できます。心を割り切って、伝え上手になるための良い踏み台にしちゃいましょう!
以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。
ヒデヨシ
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