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2014年8月10日日曜日

たったの6つ!誰でも「伝わる」たとえ話のコツ


目次

・伝わるコトバは誰にでもつくれる
・誰でも「伝わる」5つのテクニック
・さらにもう+1テクニック
・印象的なたとえ話をつくる
・まとめ
・おわりに

こんにちは、ヒデヨシです。



「何で、何で私の言っていることわかってくれないの!?」


と、自分の伝えたい気持ちを相手が分かってくれずに歯がゆい思いをしたことはありませんか?(私は今まで上手く伝えられず幾度となく悔しい思いをしてきました。)


新企画のプレゼン、
大好きな人への告白、子供のしつけ、買い物での注文など、他者に自分の気持ち・意思・考えを伝えることはごく日常的なものですが、これが上手くできずに悩む人は多く存在します。

人に自分の考えを述べる上では「伝える」ではなく「伝わる」ことが大切です。どんなに良いアイディアであっても伝え方が下手だと相手の心には響きません。


『伝え方が9割』(佐々木圭一、ダイヤモンド社)の著者によると、感動的なコトバのつくり方は料理のレシピのようなものだとたとえており、レシピの手順通りにつくれば、誰でもプロに近い味を出せるのだそうです。






今回は本書から相手に「伝わる」コトバとたとえ話のつくり方を学んでいきます。



伝わるコトバは誰にでもつくれる


本書を執筆したコピーライターの佐々木圭一さんはもともと伝えることが苦手だったそうです。それにもかかわらず、広告会社のコピーライターとなり、伝え方にはシンプルな技術があり、感動的なコトバはつくることができることを
苦闘の末に発見します。

結果、日本人初、米国の広告賞One Show Designでゴールド賞を獲得(Mr.Children)した他、 入賞受賞合計51のアワードを獲得しています。また、 郷ひろみ・Chemistryの作詞家としてアルバム・オリコン1位を2度獲得するなど、輝かしい実績を得るに至りました。

これらの賞を得た感動的なコトバは、佐々木圭一さんが発見したある法則に沿ってつくられています。プロだからということもありますが、ごく一般的な人でも感動的なコトバは「料理のレシピ」のように、誰でもつくることができるのです。




料理本のレシピのように、その手順通りにつくれば、プロに近い味を出せるコトバのつくり方です。(P.35)

“ ミシュランやロブションでも徹底的なレシピがあります。プロとして同じ味が出るようにしているのです。味にばらつきを出さないのです。(P.52)



誰でも「伝わる」5つのテクニック


佐々木圭一さんは「強いコトバ」をつくる技術として以下の5つの方法を紹介しています。



1.サプライズ法


伝えるコトバに驚きワードをつける方法です。具体的には「(語尾に)!」「あ、〜」「そうだ、〜」「実は、〜」「すごい、〜」など、ちょっとだけ相手の気を引くコトバを付け加えるだけで、印象深いコトバをつくることができます。


<レシピ>
1.伝えたいコトバを決める

2.適したサプライズワードを入れる

たとえば、


「なんと、たとえ話が上手くなる!」

「あ、ドーナツ食べよ。」
「そうだ 京都、いこう」(JR東海の広告より)


2.ギャップ法


伝えたいコトバのスタート地点を下げ、言いたい意味にギャップをつくる方法です。いわゆる「落としてから上げる」方法です。伝えたいコトバと逆の意味になるコトバを挿入します。


<レシピ>

1.最も伝えたいコトバを決める
2.伝えたいコトバの正反対のワードを考え、前半に入れる
3.前半と後半が繋がるよう、自由にコトバを埋める

たとえば、


「話下手な人こそ、たとえ話が上手くなる」

「やめたいけど、やめられない!」
「お前の為にチームがあるんじゃねぇ、チームの為にお前がいるんだ」(漫画『スラムダンク』より)


3.赤裸裸法


自分の肌感覚に素直になる方法です。自分の体の反応を表現する、普段言わないようなちょっと恥ずかしいフレーズを加えることで、印象深い表現になります。


<レシピ>

1.最も伝えたいコトバを決める
2.自分の体の反応を赤裸々にコトバにする
3.赤裸々ワードを、伝えたいコトバの前に入れる

たとえば、


「身の毛もよだつほど、上手いたとえ話」

「心がムズムズする、君に会いたい」
「手の震えが止まらない、本当に嬉しい」


4.リピート法


コトバを繰り返す方法です。私たちも普段無意識に使っており、最も簡単につくることができます。


<レシピ>

1.伝えたいコトバを決める
2.繰り返す

たとえば、


「たとえ話が上手く、上手く、上手くなる!」

「うまい、うますぎる!十万石まんじゅう」(埼玉県名菓「十万石まんじゅう」CMより)
「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、、、!」(アニメ『エヴァンゲリオン』より)


5.クライマックス法


伝えたい相手に、これから重要な話が始まる、聞いておかなくてはと思わせて話に注目させる方法です。クライマックスワードの後に少しの間を設けると効果的です。


・クライマックスワードの例

「これだけは覚えてほしいのですが、」「あなただけに教えますが、」「3つのコツがあります。1つ目は・・・」など

<レシピ>
1.いきなり伝えたい話をしない

2.クライマックスワードから始める

たとえば、


「あなただけに教えますが、、、このレシピでたとえ話が上手くなります。」

「わかったんですよ、、、犯人がね。」(漫画『名探偵コナン』より)
「本日は自分が生きてきた経験から、3つの話をさせてください。たいしたことはない。たった3つです。」(スティーブジョブズ、2005年スタンフォード大学のスピーチより)



さらにもう+1テクニック



本書では「サプライズ法」「ギャップ法」「赤裸裸法」「リピート法」「クライマックス法」の5つを紹介していますが、ここではさらにもう一つ「倒置法」も効果的な表現法として紹介します。

6.倒置法

コトバの主語と述語を逆にする方法です。伝えたい主語(フレーズ)を後ろに持ってくることで相手に注目させ、印象も残りやすくなります。


<レシピ>

1.伝えたいコトバを決める
2.先に述語、後に伝えたい主語(フレーズ)をもってくる

たとえば、


「上手くなるッ!たとえ話がッ!」

「僕は死にません!あなたが好きだから!」(TVドラマ『101回目のプロポーズ』より)
「やりなおしが きかねんだなあ 人生というものは」(相田みつを詩集より)



印象的なたとえ話をつくる



これら5+1のテクニックはコトバにおける「料理のさしすせそ(+愛情)」を知ったようなものです。ほんの少しの心がけで、グッと印象的なたとえ話をつくることができます。例として、「汗が滝のように流れてる」を5+1テクニックを使ってより印象的にしてみましょう。



「そんな!汗が滝のように流れてる!」(サプライズ法)


「のどはカラカラなのに、汗が滝のように流れてる」(ギャップ法)


「全身がびしょ濡れ、汗が滝のように流れてる」(赤裸裸法)


「汗が、汗が、滝のように流れてる」(リピート法)


「1つ言っておきます、、、汗が滝のように流れてる」(クライマックス法)


「滝のように流れているッ!汗がッ!」(倒置法)



ただのたとえ話でも、5+1のテクニックだけで簡単に変化をつけることができ、より印象に残りやすくなります。
プレゼンはもちろん、日常生活のコミュニケーションでも使えるテクニックですので是非実践して、話し上手・伝え上手になりましょう。



まとめ


・「伝わるコトバ」は料理のレシピのように、誰でも簡単につくれる


・「サプライズ法」「ギャップ法」「赤裸裸法」「リピート法」「クライマックス法」「倒置法」で強いコトバをつくる


・6つのテクニックで印象に残るたとえ話をつくろう



著者の佐々木圭一さんによると、紹介した5つ(+1)の方法を知ったことは、シェフのレシピの大原則を知ったことと同じなのだそうです。



“ 「コトバが変わったね」と言われることもあるでしょう。なぜなら、いつもの家庭の味がある日突然、シェフの味になったようなものですから。(P.182)


“ 同じ内容であっても、強いコトバと弱いコトバがあるのです。料理の素材となる、内容ももちろん大切ですが、料理の仕方次第でうまい料理にも、そうでない料理にもなるのです。(P.117)



相手に自分のコトバが伝わらないときは、落ち着いて6つの「伝わる」コトバのレシピを確認してみましょう。表現は適切だったか?コトバのさしすせそ+愛情をきちんと適量使えていたでしょうか?大切なのは伝え方なのです。


そして諦めずにもう一度伝えてみましょう。三ツ星レストランのシェフになるために修行が必要なように、コトバの調理にも何度もチャレンジが必要です。何度も表現をアレンジしてみて試行錯誤を繰り返し、相手に受け入れられる自分ならではの「味」を探していけばよいのです。



おわりに



さすが伝わるコトバを考えるプロ。本書は非常に多くのたとえ話を用いており、説明や例も具体的でイメージ化がしやすい内容になっています。

今回、残念ながら紹介できなかったたとえ話も数多く載っていますので、伝えることが苦手だと思ったり、相手に伝わる方法を詳しく知りたい方は是非読んでみてください。


以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

ヒデヨシ


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