こんにちは、ヒデヨシです。
あなたは今、自分の才能を開花できていますか?
現代では良い大学や良い会社に入ることが教育のゴールとなっている一面が強く出ています。私たちの周りには数えきれない程多くの人がいるにもかかわらず、そのほとんどが同じゴールを目指しています。選択肢は無限にあるのにです。
原因は現代の「ファストフードのような大量生産モデル」の教育にあります。同じ種類・同じ品質のものを大量に生産する画一的な教育によって自分の本当の才能を開花させないまま成長してしまう子供が多く存在しています。
「人の才能を開花させるためには教育革命を起こさなくてはならない」と現代の教育環境に警鐘を鳴らし、教育システムを変えようとしているのがKen Robinson(ケン・ロビンソン)氏です。
ロビンソン氏はイギリスの英国想像的教育・文化教育諮問委員会の委員長であり、『All Our Futures:Creativity,Culture and Education』通称「ロビンソン・リポート」と呼ばれる報告書を発表。2003年にはその活動が讃えられ「Sir」の称号を得ている方です。
今回は自分の才能を開花させるために私たちがどのように変わらなければならないのかをロビンソン氏のTEDカンファレンスから学んでいきます。また、才能を開花させたたとえ話として画家でありお笑い芸人でもあるジミー大西さんとロビンソン氏の話から「才能発掘」のヒントも見つけていきます。
スピーカー:Sir Ken Robinson(ケン・ロビンソン)卿
タイトル:Bring on the learning revolution!「教育に革命を!」
仕事をしている人は「好きじゃない仕事を仕方なくしている人」と「好きな仕事を楽しんでしている人」に分けることができるとロビンソン氏は言います。
前者は毎日を我慢して、黙々と耐えながら仕事をこなし、週末がくるのを待ちます。日本でいう「サザエさん症候群」で憂鬱になる人はきっとこちらに属しているでしょう。
後者は今の仕事がとにかく楽しく、人生そのものなのでやめるなんて考えられない!という人です。しかし、残念ながらこちらはかなり少数派となっています。
ロビンソン氏はこのように仕事をする人が2極化してしまう大きな原因は「教育」だと考えています。
本来、教育とは人の可能性を広げる基礎をつくるものですが、現代のファストフード的な、画一的な教育によってその人が生まれ持った才能から引き離してしまうのだそうです。
天才的な絵の才能がある子供だったとしても現代教育では国語・算数・英語・理科・社会を中心に学び、受験で成功して良い大学に入学するというレールに沿ったゴールを目指すことになってしまいます。
大学に入ることはゴールではなく、大学に入ってから何をして、世の中を良い方向に変えるためにどう行動していくかが大切です。
「何の為に勉強しているの?」と聞いてみて「良い大学に入るため」と答える子がいたら少しずつ勉強に対する意識を変える必要がるでしょう。
必要なのは常識に囚われないこと
What we need is not evolution but a revolution in education.
「教育には進化ではなく革命が必要だ」ロビンソン氏は強い口調で私たちに伝えます。
人の才能は天然資源のようなものです。非常に深い場所に埋もれており、表面には現れません。才能が芽を出す状況をつくり育てる必要があります。
もちろん現代の教育は改善が進められています。しかし、すでに破綻している現代の教育モデルを改良するだけでは不十分なのです。
ではどうすれば良いのか、それは私たちが最も苦手としている「常識を疑う」必要があります。
何かを変えようとするとき、必ず立ちはだかる壁が「常識」です。
私たちは誰でも固定観念を持っており、その固定観念を当たり前だと思っています。しかしその当たり前の多くは既に古く、技術も価値観も変わっている現代ではもはや時代遅れとなっています。そこから解放しなくては教育革命を起こすことはできません。
「工業的モデル」から「農業的モデルへ」
レールの上のパーツを組み立てるような工業的教育モデルでは才能を開花できません。人の才能を開花させるためには、農業的教育モデルへと変える必要があるのだとロビンソン氏は言います。
人がどう成長するかは誰にも予想できません。私たちができることは優れた農夫のように、良い作物ができる土壌を整えることなのです。
そして、同時に必要なものは情熱です。いかに環境が良くても学ぶ人が情熱を感じることができなくては才能は開花しません。人は本当に好きなものが上達し、精神力も活力も向上します。堀江貴文氏著の『ゼロ』(ダイヤモンド社出版)の中でも人は没頭することで成長できると書かれています。
楽しいことをしているときは1時間が5分くらいに感じます。その逆も然りです。子供達が勉強がつまらないと感じるのは、その勉強に情熱を持てず没頭できていないからです。
農業的な教育は教える相手一人一人に合わせた教育を行います。個別のカリキュラムに基づいてサポートを得ながら自分で問題提起をし、解決策を探求する自主的かつ創造的な教育に変化させていくことがロビンソン氏の求める「教育革命」となります。
現代にはビジネス、マルチメディア、インターネットなど様々なリソースを持った人が至る所にいます。そういった最新の技術と教育を融合させて子供達の自主性を育み、十人十色のゴールを見つけるサポートをすることが私たち大人に課せられたミッションなのです。
ジミー大西の才能
さて、人の才能が発掘されたたとえ話として、私はジミー大西さんを思い浮かべました。
現在は画家兼お笑い芸人として作品制作とメディアへの出演の両方をこなす多忙な日々を送っています。とある番組ではどんなフリに対してもギャグで返すジミー大西さんに対して「パブロフの犬の様な条件反射すごいな!」と絶賛されています。
また、ジミー大西さんの画家としての才能は今では非常に有名です。
大阪万博「太陽の塔」の制作者である岡本太郎から画家になるよう勧められた経験があり、お笑い芸人から画家に転向。現在ではジミー大西さんの書いた絵には数百万円の価値がつけられています。
みずほ銀行のキャッシュカードや通帳をデザインしたり、ボジョレー・ヌーボのラベルをデザインしたり、ブランドのGUCCI(グッチ)とコラボしたりと活躍の幅を広げています。
ジミー大西さんの才能を開花させた要因とは何だったのでしょうか。
ジミー大西から学ぶ、才能発掘と教育革命の方法
また、意外と知られていないのが優れた嗅覚の才能です。
お笑い番組の企画では複数のスリッパから本人を特定するというゲームで警察犬と勝負し見事勝利、アフリカの広大な平原から臭いでアフリカ象を探し当てるなど、とてつもない嗅覚の才能を披露しています。
これらのジミー大西さんの才能を発掘した大きな要因は、お笑い番組の企画です。
警察犬と嗅覚勝負させるなんて普通はしません。なぜなら私たちは人間より犬の方が嗅覚が優れているという「常識」を持っているからです。
様々な企画(才能の芽が出る土壌)を用意し、芸人さん達は笑いを取るために必死になる(情熱を持って没頭する)という構造はまさに農業的教育モデルに当てはまり「教育革命」の理想の状態となっています。結果、お笑い番組の企画を通して才能を開花させた芸人さんは数多く存在します。
才能を開花させたいなら芸人になれということではなく、まずは様々なものにチャレンジをしてみて、没頭できるかどうかが大切だということです。チャレンジしないのは良い土壌に種を撒かないのと同じです。
もし芽が生えなかったら次の種、チャレンジを続けていけばよいのです。1つでも没頭できるものが見つかれば、それは才能の一つでありその人の財産として人生の大きな助けとなるでしょう。
まとめ
・教育革命を起こすためには「工業的教育モデル」から「農業的教育モデル」に変化させる必要がある
・才能が芽生える条件は「たくさんチャレンジができる環境」と「没頭」できること
・「農業的教育モデル」はお笑い番組でたとえることができる
ちなみに、ジミー大西さんは実は「天然ボケ」の語源とされています。
欽ちゃんこと萩本欽一さんに「このボケが意図的であればチャップリン以来の天才喜劇役者だ」と期待され、個室で2人きりで会話。その後欽ちゃんは「天然だったわ・・・」と、がっかりしてしまったというエピソードがあり、これが「天然ボケ」という言葉のルーツになったそうです。
私は知らなかったので「へぇー」と豆知識が1つ増えました。もし天然ボケと言われることがあったら、あなたもジミー大西さんの様な才能があるのだと思い出してみてください。(私はしばしば言われますので、何かしらの才能があるのでしょう。)
以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。
ヒデヨシ
(参考:Wikipedia「ジミー大西」頁)
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